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ちしきの金曜日
 
みんなでエスカレーターを見に行った

集まったエスカレーター好き十数名。期待が高まります。エスカレーターなだけに。

日本は良い国だ

当日集まったのは十数名。エスカレーターを味わうためだけに集まったいい大人たちだ。別に8年に一度だけご開帳されるとか、とういう特別なものでもなんでもないエスカレーター。それを鑑賞しよう、と呼びかけると人が集まる。日本はなんて良い国なんだろうと心から思う。

で、集合場所は池袋の芸術劇場。ここにあるのがまずは田村さんお勧めのダイナミックなエスカレーターなのだ。


建築の中を1階から5階までを一気に駆け上るダイナミックエスカレーター。ツアー最初でエスカレーター好きの心をがっちりとつかむコース運びだ。

この天かけるエスカレーターは、そのダイナミックさから館内でも特別扱いらしく、これだけ案内板でもトラスがきっちりと表現されている。
さっそく、いい大人みんなで乗ります。

田村さんをして「絶景」と言わしめた池袋の雄、芸術劇場の作品。上からうっとりと眺めるいい大人たち。

で、いい大人たちはすぐ降ります。べつに施設自体はどうでもいいのだ。今日はエスカレーターが目当てなのだから。

このエスカレーターは、前出の田村さんのウェブサイト「東京エスカレーター」における恒例行事「エスカレーター大賞」において2009年上半期の回にエントリーされた実力派。

えーと、「エスカレーター大賞」とかなんなのよ、って方がほとんどかと思いますが、そういうことをやっているんです。田村さんは。

ともあれ、そうか芸術劇場の「芸術」とはこのエスカレーターのことか、と納得できる逸品。

 

大胆かつ繊細・池袋

さて、芸術に乗り終えたらとっとと次のエスカレーターに移動だ。今日はとにかくエスカレーターだけめぐるのだから。


次はこんなふうに短くてかわいらしいエスカレーターをじっくりと体験するいい大人たち。

かと思えばまた一気に複数階をまたぐエスカレーターが出現。硬軟とりそろえた池袋の底力を見た。
その名も「レインボー・エクスプレス」。すばらしい。

芸術劇場を後にし、田村さんに付いていく。するとちっちゃくてかわいらしいエスカレーターに案内される。かと思えば、ふたたび一気に複数階を駆け上る、いわば急行タイプのダイナミックなエスカレーターへ。

大胆なものもあれば、かわいらしいものも。池袋、あなどりがたし。

ふだん、池袋を訪れることがほとんどないので、このツアーによってぼくの池袋イメージは完全に「エスカレーターの街」になってしまった。

 

マメだ


田村さんが参加者に配ったツアーパンフレット。情報満載。すばらしい。マメだなー。

スポーツ新聞風のデザインモチーフ。マメだなー。

田村さんのエスカレーター愛の表れは、コース選びだけではない。参加者への「おもてなしの心」もまたしかり。。きっとエスカレーター好きに悪い人はいないに違いない。

例えば上の、参加者に配られたツアーのしおり。スポーツ新聞風というギミックの効いたデザインもさることながら、その内容の充実度といったら、すばらしい。これをじっくり読むだけでちょっとしたエスカレーターマニアになれそうなもの。

前ページ最後の旗といい、マメだ。見習いたい。


また、田村さんの持っている袋もよく見れば「東エス」(もちろん東京エスカレーターの略だ)デザイン。マメだ。見習いたい。

 


初めての「クロスフィールド」訪問はエスカレーター鑑賞とあいなった。

秋葉原再開発の成果はかっこいいエスカレーター

まだまだ先は長い。池袋から秋葉原に移動だ。

秋葉原駅前再開発によってできた、秋葉原クロスフィールド。その中にすてきなエスカレーターがあるという。ほほう。

実は、ぼくも含めてこの施設を訪れるのは今回が始めて、という参加者が何人かいて、つまりぼくらにとってここは「素敵なエスカレーターのあるビル」として刷り込まれることになった。ビル設計者も本望であろう。

というのは、ここのエスカレーター、ほんとにかっこよかったのだ。

 


前ページ冒頭3枚目の「車輪入り」のエスカレータが秋葉原のウリ。というか、旗のマークは剥がれ、すでにただの国旗を持った人に。

どこかラグジュアリーな雰囲気漂う、ロングエスカレーターにしずしずと乗り込む一行。
で、例によってすぐ降りてきます。

個人的にはこのビルが建っている場所には思い出がある。

ここにはかつて青果市場があって、それが取り壊されたあとにこのクロスフィールドは建っている。その青果市場はたいそう素敵な構造物だったので取り壊しの際に写真を撮らせてもらったことがあるのだ。


かつての青果市場から秋葉原方面を臨む。10年ぐらい前だろうか。

たしかグッゲンハイムなスロープも備えたすてきなもので、なくなったときは残念に思ったものだ。しかし、それもこれも、このようにかっこいいエスカレーターを作るためだったと思えば惜しくはない。

つまり、秋葉原駅前再開発の結晶ともいうべき存在が、このエスカレーターなのだ。たぶん。


あと、秋葉原駅前でいつも目にしてたのに、見てなかったのがこのエスカレーター。チューブ状っていいよねえ。「いつか見た未来」って感じで。

さて、陽も暮れてきましたが、ここからさらに汐留、新橋に移動します。


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