肉で検証
「なぜお菓子の話なのに、ここで肉が出てくるのか」と訝る方もいらっしゃろうが、それは出来上がったものを見てから判断していただきたい。
加熱による両者の変化を観察することで、少しでもドーナツの穴のナゾに迫ることが出来ると思うのだ。
ハンバーグがどういう風に膨らむのか、はたまた膨らまないのか。火はきちんと通るのか、それとも通らないのか…。
あれこれ考えていたら、なんとか焼けたようだ。
上からだと、単に「穴あり、穴なし」の違いしかないように思われるかもしれないが、大きな違いは横からのシルエットに顕著に表れた。
観察しつつ、ナイフを入れる。
…なるほどな、と思った。このハンバーグ実験とさほど変わらない結果が、きっとドーナツの場合でも起きるような気がする。
では、続いて念のため、穴を空けたハンバーグの内部も見てみよう。
切りやすく、そして食べやすい。心配だった肉汁の量も、多すぎず少なすぎずでちょうど良かった。(ドーナツに肉汁はないことは重々承知しております)
検証をもうひとつ
ここらで肉以外にご登場願おうかと思ったのだが、やはり火の通りが一番心配なのは肉(特に豚)であることを考えると、なかなか他の食材に手が出ない。
私なら気にせず食べるレベルの赤だが、神経質な人なら「金返せ」と文句を付けてもおかしくはない色だ。
では、ドーナツ肉はどうなっているかと言うと…。
勉強になりました
検証は肉でのみ行ったが、ドーナツでも結果はそれほど変わらなかったと思う。
肉の赤い部分(生のままのドーナツ生地)や、形が上下にプックリと膨らんでしまう肉(膨らみすぎて食べずらいドーナツ)といった多くの問題が過去にあってこその、現在の穴なのだろう。
穴に敬意を払うと同時に、穴なしドーナツについてはこれからもモヤモヤとした気持ちで向き合うことになりそうで、今から少しだけ気が重いのだった。