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ひらめきの月曜日
 
ドーナツに穴のある理由はこれに違いない

肉で検証

「なぜお菓子の話なのに、ここで肉が出てくるのか」と訝る方もいらっしゃろうが、それは出来上がったものを見てから判断していただきたい。


炒めた玉ネギなどと一緒によーく混ぜたら
丸いハンバーグ型に成形、

片方の中心部の肉をスプーンでえぐり出したら、
形を整えて…

これで完成。どこからどう見てもドーナツ2種でしょう。
あとは普通に焼いていきます。

加熱による両者の変化を観察することで、少しでもドーナツの穴のナゾに迫ることが出来ると思うのだ。

ハンバーグがどういう風に膨らむのか、はたまた膨らまないのか。火はきちんと通るのか、それとも通らないのか…。

あれこれ考えていたら、なんとか焼けたようだ。


両者、穴以外は全く同じ条件で加熱調理。

上からだと、単に「穴あり、穴なし」の違いしかないように思われるかもしれないが、大きな違いは横からのシルエットに顕著に表れた。

観察しつつ、ナイフを入れる。


左の穴なしの膨らみっぷりがスゴイ。まさか厚みにここまで違いが出るとは。
で、穴なしの中は一体どうなっているかと言うと…

溢れ出る肉汁!
そして中心部はドロッと生!

…なるほどな、と思った。このハンバーグ実験とさほど変わらない結果が、きっとドーナツの場合でも起きるような気がする。

では、続いて念のため、穴を空けたハンバーグの内部も見てみよう。


平べったいせいか、焼き色も均等に付いてます。
さすがに火が通ってました!

おおおおおお。

切りやすく、そして食べやすい。心配だった肉汁の量も、多すぎず少なすぎずでちょうど良かった。(ドーナツに肉汁はないことは重々承知しております)

 

検証をもうひとつ

ここらで肉以外にご登場願おうかと思ったのだが、やはり火の通りが一番心配なのは肉(特に豚)であることを考えると、なかなか他の食材に手が出ない。


というわけで、カツ用の豚肉を2片用意。同じような丸に切り揃えたら、
またしても片方に切り込みを入れ、

包丁で穴を出現させドーナツ型にした後
ジュワーッと焼いていきます。

焼けたら、穴なし肉から中の様子をチェック。
分かりにくいかもしれませんが、うっすら赤いです。

私なら気にせず食べるレベルの赤だが、神経質な人なら「金返せ」と文句を付けてもおかしくはない色だ。

では、ドーナツ肉はどうなっているかと言うと…。


完璧といっていいんじゃなかろうか。

勉強になりました

検証は肉でのみ行ったが、ドーナツでも結果はそれほど変わらなかったと思う。

肉の赤い部分(生のままのドーナツ生地)や、形が上下にプックリと膨らんでしまう肉(膨らみすぎて食べずらいドーナツ)といった多くの問題が過去にあってこその、現在の穴なのだろう。

穴に敬意を払うと同時に、穴なしドーナツについてはこれからもモヤモヤとした気持ちで向き合うことになりそうで、今から少しだけ気が重いのだった。

穴なしハンバーグは、火さえ通っていれば最強の食べ物のひとつだと思います。

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