冗談を聞いたあとのリアクションがうまくできない。笑えないときや聞き逃したときなど、愛想笑いがどうにもうまくない。
しかしなんとか冗談を言った人にきもちよくなってもらいたい。
いっそのことずっこけちゃえばいいのでは?と思ったのだが、日常に「コケ」を導入するのは現実離れしすぎる。冗談を聞いて、こける。そんな人実際には見たことないだろう。
だったら自然にできるよう努力する。もうこけるしかないよね、という状況を作り出せばいいのだ。
(大北 栄人)
これが今回のお題です
いきなりですいませんがこれが今回題材としたいギャグ「二級河川」なんです。
これはデイリーポータル編集部の古賀さんが動画コーナー用に用意してくれたギャグなのだが、映像で何度も見たのでさすがにもう効力もうすれてきた。(その動画はこちらで、ギャグはこちらの記事のジェネレーターから作ったそうだ)
今回は古賀さんにお手伝いいただいて(また対比のため写真左側の石川さんにはずっと笑うリアクションをしてもらった)実際にさまざまなリアクションをとってみて何が自然で何が実用的かを見極めていくところからスタートします。
リアクションをいろいろ試す
まずはこれができれば後は何にもすることがない「愛想笑い」から。概ね自然なんだけど、やっぱり注意して見ると不自然になっている。
長くつづけていると訪れる一瞬の静寂が三人の関係性に浅い爪あとを残す。
愛想笑いの実用度…70点
恐縮させてどうする
さすがに待つほどの価値はないのに「待ってました」。声が遠く響いた。ギャグの価値を高めたいときにはぴったりなのだが、そこまででもないときは当然空転する。
実用度…30点
実用的ではある
友人から教わった「うまい愛想笑い」がこれ。顔を見せないからまずばれないし、大うけしているアピールにもなるが、普段からやってないと違和感もある。
周囲が大うけしている場に途中から参加する際にはかなり有効だろう。注意点としては一切顔を上げないこと。
実用度…80点
甘酸っぱいきもちに
ギャグに対して冷やかすリアクション。古賀さんがテレビでそんな状況を見たというので取り入れてみた。
何を冷やかしているのか冷やかされているのかさっぱりわからないが、お互い何となくはずかしい気持ちになる。
実用度…20点
映像としては成功なのだけど
ギャグに対してずっこける。こういうお笑い番組ってあるよね、という映像にはなったのだが実際の空気は「あいつこけたな」「おれ今こけたよ」と「こける」こと自体が際立ってしようがない。
あと私はずっこけるのがとてもうまかった。これは後の二人のコケを見たあとに分かったことだ。
実用度…50点
これが普通か
それぞれの「コケる」をやってみよう、と石川さんにも試していただいた。
こうしたクラシックなお笑い文化に対して特に何の思い入れもないからか、それとも運動神経の問題か、なかなかにひどかった。
しかし土曜のお昼に吉本新喜劇が放送されていない限りは、これがスタンダードなんじゃないだろうか。
意外と人それぞれのずっこけがあった
古賀さんもやってくれたことで、出ました『ズッコケ三人組』(児童文学)。ハカセにハカセに古賀という異色の三人組結成。やることはズッコケのみ。
古賀さんは一度前にいって後ろにひっくり返る。これで「ずっこ〜ん」を表現しているらしい。埼玉ではみんなこうだったのだろうか。もしかしたら県それぞれにご当地ズッコケを持っているのかもしれない。
かわいらしいズッコケなんだが、主役が古賀さんに移ってるのが減点。