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ひらめきの月曜日
 
日本橋・ナンバー銀行コンプリート散歩台湾コネタラッシュ

いよいよ3桁に突入していきます

77の次は82。「八十二銀行」である。


やわらかめの書体の八十二銀行
この行章のモチーフは聞くまでわからなかった

長野県を基盤とする「八十二銀行」の名前は、ちょっと変わった経緯をもっている。もともと別々にあった「第十九銀行」と「六十三銀行」とが合併してできた銀行なのだ。

19+63で、82。だから八十二銀行というわけなのである。冗談のようなネーミングだが、こういう変則もおもしろい。

行章は赤い四角形が4つ組み合わさったもの。ひとつだけ角度が違う。シンプルでかっこいいが、じっと見てみてもどういう意味があるのかわからない。

そこで、お客様相談室に電話したところ、「輪郭をなぞっていただくとわかるのですが…」と教えてくれた。


輪郭をなぞる?……ああ!

教えてもらった通りにペンで輪郭をなぞってみる。……おお、うまいことなぞると、「82」の数字が見えてきたではないか。これはおもしろい。パズルを解いたような気持ちにさせてくれた行章だった。

いよいよ100越え
この行章も難解だ

続いてはついに3桁に突入して「百五銀行」だ。こちらは合併の足し算をすることなく、もともとあった「第百五国立銀行」の名前がそのまま続いている。ナンバー銀行について調べる前に見かけて、「一体いくつまであるんだ?」と思ったのはこの銀行だったと思う。

行章は「○」と「×」とが組み合わさったように見えるもの。いろんな見方をして、なんとか「百五」と読めたりしないか考えてみたのだが、どうもよくわからない。こちらも相談室に聞いてみた。


算用数字のアレンジ版表記もあった

この行章は、魚問屋出身だった第二代頭取の発案によるものらしい。その問屋では「百」を「○」、「五」を「×」で表していたとのことで、その「○」と「×」を組み合わせた行章ができたという話なのだ。

なるほど。これはさすがに聞かなければわからないが、わかってしまうとかっこいい。知識を披露する機会はなかなかなさそうだが、わかるということが純粋にうれしい。

さて、ここまで七つ見てきたナンバー銀行。次がいよいよ最後となる。

ラストは「百十四銀行」
なにかと思ったら「114」

現存するナンバー銀行、最大の数字のものは「百十四銀行」だ。114、確かにでかい。

この銀行も足し算することなく、「第百十四国立銀行」が前身。国立銀行は設立順に番号が付されていて、「一」から「百五十三」まであったそうだ。そのうち現在の最大数字は114であるというわけだ。

マークは大きなドットで描かれた「114」。現代風で新鮮に映ると思う。


読み方をローマ字で確認

読み方は「ひゃくじゅうし銀行」。これまでのナンバーバンクと同じく、クラシックな読み方だ。

これでナンバー銀行全踏破達成だ。歩いた総距離は、せいぜい2〜3kmほどではないかと思う。日本橋ならではの目標のある散歩として、ちょうどよい感じだった。

英語で言われると妙な説得力がある

思ったよりも簡単にできた、ナンバー銀行全部めぐり。「日本橋にはいろんな銀行があるなあ」という今までなんとなく思っていたことを改めて体感しながら、「数字のついた銀行って一体いくつまであるんだ?」という疑問を解くことができて、散歩のテーマとしてちょうどよい感じでした。


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