最初おそるおそる手にした人たちも、どんどん食べるようになっている。みんなで食べれば怖くないという心理もあるので、大勢で集まって食べるのは有効だと思った。
いよいよ成虫を調理する。生きたまま油に投入するというワイルドな素揚げ、楽しみ。
成虫は体が大きいので空洞が多いが、歯触りが軽くてよい。サクサクカリカリしている。幼虫の味にあるような植物のかおりはない。さらに川エビの唐揚げに近くなった。でも私は川エビよりこちらが好みだ。肉の旨味がしっかりしていて、食べ応えもある。
さて、セミ会ではセミ以外にもいくつかの昆虫が用意されている。まずは、ずっと興味があった外国種のゴキブリである。
アルゴキは揚げるとお腹の線がパカっと開き、きれいなシマシマになる。内山さんが料理しながら「このシマ模様が実にいいね」と言っていた。 それを聞くと本当にこのシマシマが美味しそうに見えてくる。でもなぜシマシマがそそるのかはよくわからない。内山マジックと言うべきだろうか。
ウワサ通りの美味しさ
揚げたてに塩をふっていただく。まったくクセがない。香ばしい極上のおつまみだ。セミにくらべて初心者向けとも言える味。 食べてもよし、飼ってもよしのゴキブリなのか。 ちなみに、日本の森に生息するオオゴキブリも同じように美味しいらしいので、海外の種類が手に入らなくてもその気になれば食べられるという事だ。 しかし台所に出るチャバネやクロゴキブリはいまいちだったとのこと…(内山さん談)。