晴れ間が見えてきた

8時少し前から、空が明るくなってきた。
雲のすき間から日差しも見える。
もう少し待てば出港できるのではと思ったところで、またアナウンスが流れた。
まもなく運航を再開するということだ。

2時間ロスした

予定よりも約2時間遅れの8時15分、フェリーはこんどこそ港を離れた。
ずんずんスピードを上げて沖へ出て行く。
まだ雲は低いが、この分だと無事に対岸の金谷港へ到着するだろう。

短いけど船旅

久里浜から金谷まではおよそ40分だ。
いままで待っていた時間と比べると、あっという間だ。
それでも、デッキに出て海を見ていると船旅の気分は味わえる。
浦賀水道を横切る東京湾フェリーの航路は、さすがに通過する船舶も多い。

ピンクの派手な船がやってきたと思ったら、フェリーのうしろをすごい勢いで通過していった。
伊豆大島に向かうジェット船だろう。
ものすごい大きさの貨物船が何隻も見えて、とても楽しい。

あっというまに千葉

船上ででかい船を見て興奮している間に、金谷港へ近づいていた。
気がつくと、雲間から青空がたくさん見えている。
2時間も遅れていて機嫌がわるかったが、乗っているうちにすっかり忘れていた。

すごくいい天気

船を降りると、とてもいい天気になっていた。
太陽がまぶしくて熱い。
あの霧の2時間はなんだったのだろう。
というか、あの3時起床はなんだったのだろう。
こんなことならもっと寝ていられたのだ。
そう思うとちょっとくやしい。
時刻は9時を回っていた。

駅まで急げ

フェリー乗り場から最寄りの浜金谷という駅までは徒歩で数分の距離だ。
列車の時刻はまだ調べていない（船上が楽しくて忘れてた）。
電車に乗り遅れてはいけないので、駅まで急いだ。
金谷から電車を乗り継いでまた久里浜に行くにはざっと見積もって4時間弱だ。
本当は午前中に2周目に入りたかったのだが、厳しいようだ。
最終のフェリーが久里浜を出るのは午後7時10分。
まだ3周できる可能性は残っている。

特急に乗れる

駅に到着したのは9時10分くらい。
20分後に列車が来る。
しかも、運がいいことに東京まで直通の特急列車だ。
これで少しは時間を取り戻せる。
3周が十分可能な範囲だ。

気分が乗ってきた

普通列車に乗るつもりだったのが、特急に乗れるとは。
思いがけない幸運に、気持ちも高まる。
朝から続いた悪い風向きも変わったようだ。