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フェティッシュの火曜日
 
ペットボトルでウナギを釣りたい

それでもペットボトルでウナギが釣れた

かなり岸よりの浅場に投げられたペットボトル釣法の仕掛け。正直期待は薄いかなと思っていたが、だんだんと日が暮れてウナギ釣りのベストタイムに入ったところで、Yさんの仕掛けたペットボトルが本当にパタッと倒れた。

竿でウナギを釣る場合は、竿先につけた鈴が鳴る嬉しさが、連絡を待っている時に電話がなったみたいで嬉しいのだが(アタリのみで釣れなかった場合=無言電話)、ペットボトルで釣る場合は、この「ペットボトルがパタッと倒れる」という不自然さが超常現象みたいで心に響く。怖い話をしていたら急に仏壇のろうそくが消えたみたいな。

暗闇でYさんが糸を一気に手繰り寄せて釣り上げたのは、ミドルサイズのウナギだった。


ペットボトルに巻きながら上げるのではなくて、糸を一気に手繰り寄せて抜きあげ、あとからゆっくり巻きなおすのが流儀。 その頃、私は竿で今年一番の大物をばらした。あーあ。

このあとも、Yさんのペットボトルはパタリパタリと順調に倒れて、ウナギをもう一匹と大きなナマズを追加。ウナギ釣り初心者、しかもペットボトル釣法なのに。

そしてウナギ釣りの先輩である私はというと、ペットボトルと竿の両方の仕掛けを出しておいて、ちっこいウナギと外来種のアメリカナマズの子供を竿で釣っただけという貧果に終わった。

竿とペットボトル、両方やると目が届かなくてダメですね。大きなつづらを持ち帰ったおばあさんの気分。


ナマズが釣れたのって初めて見た。さすが埼玉。 私が釣ったのはアメリカナマズ。関東だと最近どこでも釣れてしまう困った魚。

実は半信半疑だった初体験のペットボトル釣法だったのだが、なるほど確かにウナギが釣れた(私は釣れなかったけど)。

場所によって向き・不向きのある釣り方だが、向いている場所でやれば、これほど効率的かつお遊びっぽく楽しい方法はない。竿での釣りとは違った魅力がたっぷりだ。

もし中学生の頃にこの釣り方を知っていたら、夏休みは毎日のようにウナギ釣りに通ってしまって、偏差値が5下がって、体脂肪率が5%上がっていたことだろう。

 

ペットボトル釣法に向いた場所でやってみよう

ペットボトル釣法に向いていない場所でもウナギやナマズが釣れたので、向いている場所だったらもっと釣れるんじゃないかと、日を改めて別の場所にきてみた。ほら、前回自分がペットボトルで釣れなかったのが悔しかったから。

ここの川は前に来た川の支流なのだが、長い竿を何本も並べるには河原のスペースが狭すぎるので、竿よりもペットボトルの方が向いている場所だ。草も刈ってあるし、川岸はコンクリートなので仕掛けを抜きあげるのも問題なさそうである。


この川はペットボトル釣法に最適と見た。 下が土だと倒れるときの音が小さいので、今度やる時は輪ゴムを掛けて鈴をつけておこう。

この場所は初めて釣りをする場所だったのだが、日暮れと共にペットボトルが倒れまくった。

パタリパタリと次々に倒れる様子は、なんだかゲーセンのワニワニパニックを彷彿させる面白さ。掘ってきたミミズがなくなるまでの二時間の間に、なんと10匹以上のウナギが釣れた。

使っている道具と釣果のギャップがすごい。まさにウナギ釣りにおける産業革命である。


いっぱいウナギが釣れたけど、大きいのが釣れなかったのでまだちょっと不満。

この我が人生一番の釣果がペットボトル釣法の効果なのか、単純にこの場所にウナギがたくさんいるからなのかは謎だが、とりあえずペットボトル釣法は楽しいなと。

夏バテ解消にはウナギ釣り

釣りというのは、道具や仕掛けに凝っていけば、釣果も上がるだろうし、こだわっていく事自体がおもしろい。でもペットボトル釣法のように、まったく逆のベクトルを向いて、どれだけ力を抜いて釣るのかというのも、それはそれで正しい釣りの楽しみ方なのだと思う。

次は大五郎とかのでっかいペットボトルを使って、ぜひマグロを釣ってみたい。

ウナギを甘辛く煮て、万能ねぎ、生姜と混ぜご飯にするのが最近の定番。これに揚げ玉を入れると最高。

参考サイト:日本淡水魚類愛護会ペットボトル釣法


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