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ひらめきの月曜日
 
ネジのかっこよさにしびれる

炸裂するネジネジトーク


ネジの小箱あふれる倉庫
次々と繰り出されるネジトーク

※注:前ページにあるとおり、金額についての勘違いがありましたので、初出時とは一部記述を変更してあります。

倉庫内は、ネジの仕様が書かれた付箋紙の貼られた小箱でいっぱいだった。こちらにあるネジのほとんどは、200本買うと、1本当たり4円で売ってくれるらしい。

社長「うちはいろんな仕様のネジの少量注文が多いもんで。受注のときには別の値段で売るんだけど、注文数より多目に作って在庫になったものは、200本で1本当たり4円で売ってます。」

なるほど。話を聞くと納得できる。値段の仕組みも書いちゃっていいとのことなのだが、それでもまだ安すぎだと感じはしないだろうか。(ごめん、そうでもないかも…)

社長「いやー、ネジのことに詳しい人からは高いねって言われますよ。大手メーカーの大量受注だと、10000本で1本当たり30銭なんてのもあるから。」

そ、そうなのか…。宝石みたいだと思っていたネジって、そういう値段なのか。(これはそう思います)


安いけどしっかり働くネジは偉い

もちろん、そんなことでネジの輝きが損なわれることはない。浅井製作所さんはではいくつか特徴のある製品を作ってるが、こちらもそうだ。


ネジ頭がこの薄さ!
ともにねじ込んだあとがフラットになるのだが…

ネジ頭が非常に薄い「超低頭ネジ」だ。もちろんこのネジ、「薄い!」と興奮するために薄いというわけではない。ねじ込んだあとの突起がほとんどないために、可動部分の多い機械を作るときなど、物理的な干渉を防止することできるのだ。

真鍮色のネジのようなタイプも見たことがあるだろう。こちらもねじ込んだあとがフラットになるのだが、受ける穴側に切削加工をする必要がある。そういうことをしないでも使える点に、超低頭ネジのアドバンテージがあるのだ。


知らないうちにあなたも見ているかもしれないネジ

こちらは最近すっかり見なくなったマイナスネジ。昔はマイナスネジが主流だったが、プラスネジの方が作業効率がよいなどの理由で、マイナスネジはあまり作られなくなったらしい。ではなぜこのネジはあるのだろうか。

社長「それは、わざと昔っぽさを出したいという要望があるからですよ」

例えば古い工業製品の復刻版を作るときなどに注文が来るらしい。ちなみに写真のネジは、古い外国の町並みを再現するために、有名なテーマパークで使われたネジなのだそうだ。見かけなくなったと思ったマイナスネジだが、無意識のうちにこのネジを見たことのある人も多いのだろう。

また、浅井製作所では、ネジを普通のネジとして使わない商品も提案している。


ネジを締め込んだ指輪
かっこいい

こちらはその一例、ネジを締め込めるようになっているステンレス製のリングだ。アクセサリーと工業部品とが一緒になっているというのが意外な組み合わせだ。(記事掲載現在、工場がある草加市の施策で、この指輪ほかいくつかの製品がお得に買えるそうです。詳細はこちら)


工場にあった扇風機の年季の入り方がすごい
業界が配布したとおぼしきネジカレンダーがほしい

メッキ前のネジの独特の光り方

特注だったという金メッキネジ
意味なく欲しい、ねじ名鑑

アクリルにネジを封入したアクセサリーを買いました

ネジに抱いていたモヤモヤが一気に解消した今回の工場訪問。ネジのことを詳しく知れてうれしい。

写真は今回購入した、アクリル樹脂にネジを埋め込んだアクセサリー。この製品のどこがすごいかというと、中のネジを何者にも妨げられることなく、全ての角度からグルグルと見ることができる点だ。

自分以外の人にとって魅力の説明になっているかやや心配。個人的には大変満足しました。


有限会社 浅井製作所
埼玉県草加市谷塚上町449-7
電話:048-925-4305
URL:https://nejikouba.com

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