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ひらめきの月曜日
 
バナナの葉っぱで大豆発酵食品を(作る改め)焼く

比較のため朴葉でまずは焼いてみます

大きな勘違いからバナナの葉っぱでのテンペ作りに失敗。残ったバナナの葉の有効利用ということで、朴葉みそ焼きのようにバナナの葉で味噌などを焼いてみたいと思います。まずは比較のため通常通り朴葉を使って味噌や肉を焼いてみます。


バナナの葉よりも売っている店を探すのに苦労しました。値段はバナナの葉よりも安い。
水にしばらく浸してから使用します。そのまま使うと端から燃え出すそうです。

普段と変わった物が食卓に乗るだけで旅行に行った気分になる。葉を突き破った際の安全策に葉の下にアルミホイルが敷いてあります。
まずは味噌を焼く。ネギが混ぜてあります。焼かなくても酒の肴に出来る。けど、焼きます。

朴の葉ですが、朴の木なんて山に行けば結構有りそうなのに、日本には沖縄や小笠原でしか生えてないバナナの葉よりも探すのに苦労しました。身近過ぎてわざわざ買う人が少ないのだろうか。


次は肉を焼きます。こちらは焼かないと食えない。

先ほど焼いた味噌を横にトッピング。


ここまで焼いたら酒も投入。岐阜県より醴泉(れいせん)。気分は既に飛騨高山あたりの居酒屋。
焼いた味噌と日本酒の組み合わせ最高!

朴の葉に乗せて焼いた味噌や肉は、朴の葉の香ばしい香りが移りとても美味い。こんな調理方法を考えた昔の人は凄い。ついでに日本酒旨い。

それでは、同様にバナナの葉でも味噌を焼いていきましょう。


そのままでは大きすぎる。なんか巻物みたいだ。

手ごろな大きさに切って使います。


葉が焦げてきたけど焼けてきました。バナナの葉も突き破り防止のためアルミホイル敷いています。
おっ、いい感じに焼けている!

火をつけてしばらくすると加熱された部分の葉の色が徐々に変わっていきました。葉の一部が焦げ始め煙が薄くあがる。「あっ、このまま焼くとヤバイか?」と思っていたところ、味噌の周囲部がジワジワと焼けてきます。その後、葉の焦げはあまり進行せず、味噌を返すとうまい具合に焼けている。


味噌に焦げ目が少しつき、香ばしい匂いがしてきます。旨い!


食べてみると朴葉で焼くのと同様に少し焦げたところが香ばしくとても旨い。酒に良し!ご飯に良し!な味です。バナナでも味噌を美味しく焼けることが分りました。

朴葉みそ焼きとの違いを挙げるとするならば、朴葉の場合は乾燥させた朴葉の燻されたような香ばしい匂いが味噌から感じられるのに対し、バナナの場合はそのような香りはしません。バナナの葉独特の甘い香りは僅かにします。しかし、言われてみれば程度なので大きな差は無い。ただ、どちらも酒によく合うのは間違いない!

では、次は肉を焼いてみましょう。


朴葉と同様に焼いてみます。味噌よりも早いうちにジワジワと焼けてくる。

焼けたところに先ほど焼いた味噌をトッピング。なんだか遠い南の島の料理に見えます。


肉も朴葉同様問題なく焼けました。食べてみると味噌に比べてバナナの葉の香りを感じます。朴葉で焼いた場合は香ばしく、やや重厚にも感じるのに対して、軽く南国ムードとでも言いましょうか。軽やかな感じの味わいです。味噌よりも結構差が出ました。

味噌を焼いた場合は、朴葉でもバナナの葉でもどちらでもいい感じですが、肉だと好みが分かれるかもしれません。どっちにしろ、どちらも酒にはよく合いました。


ああ、旨い!家に一台このコンロがあるとかなり楽しめます。

 

どうせなら他のものも焼いてみよう

味噌、肉と焼いてきましたが、バナナの葉も沢山あることだし、どうせならもっと他の物も焼いてみましょう。タイトルの「バナナの葉っぱで大豆発酵食品を焼く」からどんどん離れていきますが細かい事は気にしない。飲み始めちゃうとね。こんなもんですよ。

ではまずこれから焼いてみます。


ザ・珍味!丸干いか!軽く焼いて食べると驚くほど日本酒が進む味になる。いいぞ、イカ!旨いぞ、イカ!


実は味噌や肉などを焼きながら米の飯も食べてしまいました。焼いた味噌や味噌乗せの肉が旨くてつい。そんな訳で腹は満たされてしまいました。となると選択肢がグッと飲む方向に傾きます。バナナの葉でイカを焼きながら飲んでしまいましょう。


イカをバナナの葉の上へ。点火!

ああっ!煙がー!窓も換気扇も全開で!


バタバタしましたが、なんとか上手く焼けました。

中に詰まったイカのワタがバナナの葉で程よく加熱されていい感じです。こいつは旨い!


バナナの葉の上でもイカは問題なく・・・いや、煙が凄かったです。イカは食卓のコンロで焼くのに向いていませんでした。ついでに珍味だけに磯の香り十分。バナナの葉のほのかな甘みのある香りは遠いどこかへ行ってしまいました。選択ミス。

しかし、酒のお供としては最良の選択でした。酒消費量も急加速。もうバナナの葉で焼いても焼かなくてもどうでもいい気がするけど・・・

いや、まだまだ。もう1品ぐらいは焼いてみましょう。バナナの葉のストックは大量にある。何かに失敗しても何かを掴みます。お次はこれ。


サンマで作ったアンチョビとトマト。旨い組み合わせです。
単に家にまだ沢山あるから消費を図ったというのもある。


今回も登場。サンマで作ったアンチョビです。これにトマトの水煮を乗せてみました。和風が続いたので一気に洋風へ。早速点火して焼いていきます。


アチチッ、油が跳ねる!煙が!


焼き始めるとアンチョビから出た油が加熱されてバチバチといいながら近くに飛び跳ねだしました。イカほどではないけれども煙も結構でる。これも食卓のコンロで焼くのに向いていなかったようです。酔ってくると選択を誤りやすくなる。


おっ、けど焼けたところが旨いぞ!酒にも合うね。


とりあえず、一度持ち上げて火の勢いがやや弱まってきたところで戻して更に焼いてみました。アンチョビの塩気とトマトの旨みが合わさりなんともいい味です。日本酒も進みます。組み合わせは最適でした。

ただ、バナナの葉の上で焼くのは失敗。バナナの葉の香りも感じません。単に酔っただけかもしれないけど。いずれにしろ、焼きづらいので葉で包んでしまうか、アルミホイルを使った方がいいです。

バナナの葉は使い道が沢山ありました

今回は大きな勘違いから、バナナの葉での発酵食品作りは失敗。バナナの葉での卓上バーベキューとなってしまいました。しかし、バナナの葉の特性を色々知れたのは良かった。

今回のようにバナナの葉の上で食材を焼くことも出来ますが、一番は包んで蒸し焼きなどにするのがいいです。特に肉類はバナナの葉のほのかな甘い香りがしてとても美味しくなります。もし、バナナの葉を入手できたら是非試してみてください。

ちなみに、都内でもバナナの草(バナナは木ではなく草に分類されます。)ような植物を見かけることがありますが、あれはバナナとはちょっと違います。バショウと呼ばれる草。同じバショウ科の植物でバナナと同じような実を付けるけれども食用には向いていません。もちろん葉にテンペ菌はいないでしょう。食材を焼くのには使えるかも。試してないからそこのところは不明です。

結局最後にまた味噌を焼き始めて飲み続ける。けど、焼ける前からつついて食べだす。酔ってくるとやることが適当。落ち着け!


 
 

 

 
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