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フェティッシュの火曜日
 
秩父産メープルシロップが舐めたい

メープルシロップの作り方

タンクの中に溜まったサラサラした樹液、これをどうやってメープルシロップにするのかというと、なんと単純に煮詰めるだけ。

樹液に砂糖を入れたりして加工したものがメープルシロップだと思っていたのだが、本物のメープルシロップというのはカナダでも秩父でも純粋に樹液だけでできているのだ。


写真をお借りしました。普段はあずきを煮ている大釜で樹液を煮ること八時間。40分の1くらいになるまで煮詰めると、ようやく秩父産メープルシロップになる。写真からも香りが伝わってきそう。

たとえば今日一日で収穫した樹液が200リットルだとして、それをメープルシロップにすると、わずか数リットルになってしまう。

そんな貴重な100%秩父産のメープルシロップ、本来は全てお菓子作りに使われるのですが、今日は特別に試食用として用意していただきました!


ジャーン。深夜の通販番組みたいな演出をしてみましたが、希少性が伝わったでしょうか。


念願の秩父産メープルシロップを舐める

いただいた琥珀色メープルシロップを掌に垂らしてみると、この前食べた天津丼のタレくらいサラッとしている。

これはあくまでお菓子の材料用なので、市販のものほど煮詰めていないためだ。


これをぺろりと舐められる幸せ。いいでしょう。

舐めてみると、当たり前だがさっきの樹液そのままよりも全然味が濃く、とっても甘くなっている。

記憶にあるカナダ産の市販品と比べると、秩父産のメープルシロップは甘さの中に若干の苦みを感じる。でもそれは嫌な苦味ではなく、ビールでいったらコクにあたる部分。ちょっと黒蜜っぽい感じ。

なんでもこのメープルシロップは、カナダ産に比べてカルシウムが二倍、カリウムが三倍も含まれているとのこと。ミネラルウォーターと同じように、そのミネラル分が独特の味につながっているのかもしれない。



ホットケーキにメープルシロップをかけねば

さてメープルシロップといえば、そのまま舐めるのもいいけれど、なんといってもホットケーキだ。

本当はその場で焼いてアツアツのところにかけようと思って料理道具を全部持ってきたのだが、浮かれて山火事を起こしそうで怖いので、予備で持ってきた冷えたホットケーキにかけて試食に挑む。冷えたホットってなんだ。


シロップをかけた瞬間、森の中に甘ーい香りが広がる。

ホットケーキにたっぷりと染み込ませて食べてみる。

甘いものって単純にうれしくなる。

あぁ、幸せの液状化現象。


この周りに生えている木の樹液を煮詰めただけとは思えないうまさ。

こんなに甘くておいしいメープルシロップ、なんと血糖値を上げにくい健康食品なんだよ!(ここは寺門ジモン風で)


美味しくいただきました。なあパトラッシュ。

でも冷えたホットケーキはさびしい味なので、やっぱりその場で焼けばよかったと後悔しています。

 
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