風をもとめてお台場へ
今回、旅の舞台に選んだのはお台場。海辺なのでなんとなく風が強そうな気がしたからだ。なんたってこちとら、風が吹かないことにはどこにも行けないのだ。
ちなみに、今回旅のナビゲートをしてくれる風向計に便宜上「しんご」という名前を付けることにした。「しんご」という名前は頭頂部の風見鶏に由来している。
りんかい線の東京テレポート駅を起点に、まずは最初の目的地を決めようと思う。一応、しんごで風を測る前に気象庁発表のオフィシャルな風向きも調べておくことにした。
気象庁発表によれば15:00現在港区には東北東に風速2メートルの風が吹いているとのこと。地図で確認すると、現在地から東北東の方角には「有明コロシアム」というスポットがある。格闘技やテニスのイベントが頻繁に行われている場所だ。今日は何かやっている日だろうか?
ただ、今回はあくまで現場での計測による風向きを頼りに目的地を決める。風通しのよい広い場所に「しんご」をセットして、風向きを調べた。
しんごはゆっくりとまわり出し、やがてある一方向を差して安定した。矢印は有明コロシアムでもパレットタウンや観覧車でもない「南南西」の方角を差している。果たしてその方角に何があるのやら?地図で調べてみた。
いきなりお台場から出ていけとな
現在地から南南西の方角にあったものは東京観光汽船の「青海ステーション」。何と船乗り場だ。お台場から出ていけということか。いきなりこれはつらい。しかし、風さんの言うことにゃ従わねばなるまい。
とりあえず指示された船乗り場までゆりかもめで移動する。
青海ステーションの近くには船の科学館があった。船に特別な関心をもっているわけではないが、お台場に来た足跡を残すため、科学館の周りを少しうろうろしてみた。
しかし、乗るはずの船がなくなっていた
科学館の野外展示(無料)はけっこう充実している。へんな銅像を眺めたり、でっかいプロペラの前で記念撮影をして満足したので、大人しくお台場を去ろうと船乗り場に向かったのだが、なんと所定の乗り場からの船が既に廃便となっていた。どうやら持っていた地図がだいぶ古かったようだ。
ただ、幸か不幸か、ともかくお台場を去らずに済んだ。
ということで再度、この場所を起点に目的地を設定する。風向きもまた変わっているかもしれない。
次に「しんご」が差したのは「東北東」。おお、気象庁の観測と一致したぞ。やるじゃないか、しんごよ(2000円の工作キットですよ)。
地図で調べると、現在地から東北東の方角にあるものは「東京ビッグサイト」であった。