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ロマンの木曜日
 
カラフルな消火栓の街 小樽

小樽市消防本部にお話を伺う

このカラフルな消火栓について消防署の方に聞いてみるのが一番だろうということで、小樽市消防本部を訪ねた。
お話をしてくれたのは、小樽市消防本部警防課 警防係長の庄司孝行さんだ。


小樽市消防本部

色の違いは配水系統を見分けるため

そもそも、どうして消火栓の色分けがされているのですか?

庄司さん:小樽は高低差がある坂の多い町で、市内の上水道は一旦高台にある配水池にポンプを使って集められてから、一般家庭に配水されているんです。
庄司さん:小樽の消火栓は、上水道を利用しているのですが、消火活動の際に、同じ配水池から配水されている系統の消火栓に、一度に何台もの消防車をつないでしまうと、水圧が低下してしまうので、それを見分けるために、色分けをしています。


お話を伺った小樽市消防本部の庄司さん


色分けは現場の消防士さんのアイディア

消火栓の色分けはいつごろから行われているんですか?

庄司さん:昭和50年ころからです。
庄司さん:ちょうどそのころ、小樽で大きな火災がありまして、同じ水道系統の消火栓から数台の消防車が水を使ってしまい、消火用の水量が低下してしまったんです。
庄司さん:そのことから、職員のアイディアで、ひと目でどの系統の水道管につながれた消火栓かわかるように、色分けをしようということになったのです。

 
消火栓用の地図が用意されている

色分けの基準はどのようになっているのですか?

庄司さん:基本的には海に近い地域、これを低区と呼んでいるのですが、そこが赤です。
庄司さん:そして、中区と呼ばれる海よりもやや高いところが黄色で、高台の地域、高区を青に塗っています。
庄司さん:その3色で補えない、水道系統が入り組んでいる場所で、黄色と赤、青と赤が使用されています。

消火栓の色は、法律で決められていないんですか?

庄司さん:放水できる水量や、設置間隔などは決められていますが、色や形については決まりがありません。


このようなイラストで説明していただいた

1500本の消火栓が色分けされている

小樽市内には1500箇所以上の消火栓があるそうだ。
消防士さんたちは、どの場所に何色の消火栓があるか頭の中に入っているという。
さすがプロフェッショナルだ。
僕なんか、パソコンのキーボードの配列も覚えられないのに。

貴重なお話を伺えたので、では実際に消火栓を見てみよう。


消防車は赤い

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