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フェティッシュの火曜日
 
写真をおかずにめしを食う


ごはん炊いたら写真持ってゴー!だ

写真を趣味にされてる方が、他人の食べ物写真に目を止め「お、ウマソウ…」と。

この感覚がわからない。いや旨そうなのはわかるのだが、ありがたがり方がちょっと自分にはないものだった。

そういえば私はウマソウ写真を全く撮ってこなかった。それでめしが食えるわけでもなし…とあの輪に入れなかった。

でも、もしかしたら食べられるんじゃないか?写真をおかずにめしを食えるんじゃないか?ウマソウ写真ってそこまでの力があるのかもしれない。とにかく自分でやってみることにした。

大北 栄人



炊飯器持ってバスに乗る

写真とごはんさえあれば

写真はノートパソコンなどを使わず、現像したものにした。質感が生生しいし、何より薄くて軽い。今日の試みが成功したら、白ごはんに写真を数枚添えた「写真弁当」なるものも実現できるかもしれない。

ということで家でごはん炊いたら炊飯器持って外に出た。こうした食べ物を食べるだけの記事は青空の下でやると開放感が出ていいらしい。

外に出たら雨だった。向き不向きはこういうところに出る。


雨だよなあ
早くも向いてないよなあ

 


ごちそう定食

ウニ!豚テキ!味噌汁!ごちそうさま!

せっかくなのではじめにごちそうを作った。ウマソウ写真をよく撮る編集長から拝借した写真なのでウマソウさも折り紙つきだ。


頭の中を味でいっぱいにしたらめしを放り込め!

気のせいでめしはうまくなる

豚ステーキを穴が開くほど見つめて脳内に味を駆け巡らせる。舌の横っちょからつばきがだくだく湧いてきたらめしを放り込むと、おお!いけるかも!

豚の脂身の甘みと香ばしい匂いが鼻腔の奥にかすかに香り、しょうゆベースのソースがめしをのどに進めていく。それを一言で言うと「気のせい」ってことなんだけど、ウニ食べて香るこの「海の気のせい」は!

これが気のせいだとしてもウマイんだからいいじゃないか。


われにかえるとただのめしだ!

そして気を抜いたらただのめし

だがごはんの味に集中しつづけるとただのめしである。口にあるのはめししかないので物理的にめしである。言ってみれば科学の味だ。

マッチを擦った間だけたらふく食べられる少女。それが今の私ではないだろうか。童話な私、それはなんだか悪くないが、その先に待ち受けているのは死だ!

 


記憶にある味はどうだろう

手羽先、ソースかつ丼、へこきまんじゅう(ハイキング後に食べてうまかった)、とどめは郷愁を誘うまつばうどん

先ほどは他人の写真だったが、自分で撮った写真ならどうだろう。見てくれは悪いがうまかった記憶は確かだ。


写真のまずさをウマカッタ体験がカバーできるのか!?

写真のリアルさが重要

カツ丼、手羽先、申し分なし。自分が食べてウマイと思ったものなので、頭の中に甦る味も鮮明だ。問題はこのブレブレのうどん写真なのだが…

あら!?頭の中はあの滋味すぎる出汁であふれかえっているというのに、「でもやっぱ口にあるのはめしだよね」と舌に覆されてしまう。

いや、めしですよ!そりゃめしですよ!と脳が切れてしまうと「やっぱめしなんじゃん!」とまた舌が。写真がしっかりしてるとここで目が「でもほらこんなにうどん」と説得するはずだが、ブレブレ写真に閉口している。味覚が圧倒的に優位に立って現実に戻るのだ。

 


うどんが悪かったなら各国料理に手を出してみよう

パスタ、チャーハン、ハンバーガー、右上のはリエット

写真のまずさが目の説得力に欠けたのかもしれないが、もしかしたらうどんがごはんに合わなかったのかもしれない。和食にとどまらず色々な料理写真を見てみることにした。


間違えて買ったリエットなる仏料理。食べ方がわからず温めてぐしゃぐしゃにした思い出も、今日の優勝で折り合いがついた。

肉や油であることも重要

パスタも味が濃いように映るし、チャーハンもごはんに近い。ハンバーガーが出遅れたか。

一位はフランス料理代表のリエットだった。理由はわりとはっきりしていて、肉だから。他の料理はみんな炭水化物込みなのだ。やはり先のうどんもそうだが、今日は「元の料理がめしに合うか合わないか」も重要な要素のようだ。

 


梅干しどうだろうか?

写真を見て口内の変化が一番高そうだとパッと思いつくのが梅干し、それにレモンあたりか。なんとなくジュースもつけてみた。

写真を見て口内に一番変化があらわれそうなものが梅干しじゃないだろうか。梅干し梅干し書くだけで口の中がつばきでいっぱいになっていくほどだ。そしてごはんのお供としても申し分ない梅干しだ。


梅を見たつばきでごはんが甘くなる。目で酸っぱいのに口甘い…これがミラクルフルーツか

梅干しでめしが甘くなる不思議

もはや写真など要らないのではないかと思うほど梅干しの力はすごい。梅干しといえばあの酸味。梅の味よりも刺激の記憶ばかりが先行され、あふれ出るつばき。もうだくだくである。

そして唾液の役割としてでんぷん質をぶどう糖に変えるというのがある。めしがどんどん分解され甘みが増していく。想像上の梅干しはめしをデザートに変えてしまうほどの力があった。


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