タクシーは旧1号線を東へ向かい、牛若丸でお馴染みの五条大橋を渡って祇園の街に入っていく。到着するまでの間、運転手さんは観光名所のそばを通る度に色々と説明をしてくれた。本来の観光であればとても有り難いのだが、今回の目的は王将にしかない。逆に運転手さんに質問してみた。
「やっぱり京都の人は王将が好きですか?」
とりたてて好きというより、日常かな。運転手さんがアンニュイにそう呟いた。王将、王将と騒いで東京から来ている僕はバカか。一瞬、これまでの情熱が冷めそうになったが、グッとこらえた。
15分ほどで祇園八坂店に到着。四条通りと東大路通りが交差する場所に位置する八坂神社、の並びに祇園八坂店はあった。 |