ついに完走
開始から3時間、池袋駅でカレー屋さんに入った。朝から何も食べていない。このまま踊り続けるのは危険だ。チキンカレーを食べなくては。
このお店でカレーを食べている人たちは、僕がここまで踊り続けてきた事を知らないのだ。そして、あと7駅で山手線一周ダンスという偉業を成し遂げようとしている事も知らない。
ゴールが見えてからというもの、そんな奢った気持ちが生まれてきた。勝手に「偉業」とか思い込んでいる。多分、踊り続けたことでテンションが上がってしまったのだ。
いよいよ、残り3駅である。
後半にきて踊りにキレが出て来たような気がする。いや、キレが出て来たというより、照れがなくなったのだ。人の少ない駅だとその変化は顕著で、動きの大きさ、速さが全然変わる。
きっとマット師匠は、照れることなくどんな場所でも踊れるのだろう。
逆周りで行けば3分で着く原宿に、4時間かけて到着したのだ。
一体僕は何をやっているのかという気持ちと、いや、29駅も良くがんばったという気持ちと、半々であった。とりあえず感動的なエンディングを演出するために、ガッツポーズを作ってみた。
とにかく芯から疲れてしまったので、原宿駅から事務所まで、タクシーで帰った。
マットさん、ありがとうございました
というわけで、予想以上に大変だった山手線一周だったわけだが、終わってから思い返せばとても楽しかった。やっぱりダンスは楽しい。もっと踊れるようになったら人生が変わるんじゃないかと思う。 最後にもう一回、僕のつたないダンスをご覧いただければ幸いです。