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ひらめきの月曜日
 
人間以外に愛を告白する
 


 若者たちの一大イベント、愛の告白。誰かに好きだという気持ちを伝えるのは、確かにとてもドキドキすることだ。

 ただ、恥ずかしくもあるけれども、あのドキドキ感を味わうのは楽しかったり嬉しかったりすることでもある。結婚したりすると、そんなことをめったやたらに人に言うのはまずいのが残念にも思える。

 そう、「人に言う」のは確かにまずい。しかし逆に言えば、相手が人じゃなければいいのではないだろうか。

 相手が人間ではなくても、真実の好意ならば告白するにもドキドキ感が伴うはずだ。ああ、久しぶりにあの感覚を味わいたい。そういうわけで、やってみました。

小野法師丸



●改めてあいつに告ってみたい

  人間以外に愛を告白。「…それってどうなの?」と、いろんな角度から疑問に思える行動かもしれないが、既婚者の倫理という観点から見ると、あんまり問題はなさそうだ。

 誰にもかわいいと思っている物や、もっとシンプルに「好物」といったものはあるだろう。ならば素直に自分の気持ちを表現してもいいんじゃないだろうか。


ほんとかわいいなあ

 まず思いついたのはファービーだ。アメリカからやってきた、モチーフも謎の人形。

 始めは軽く「気持ち悪いな」くらいに思っていたのだが、以前の記事で実際に接してみたところ、本気でかわいいと思うようになったのだ。その気持ちは今でも変わらない。


うまく言えるかな…

 そう言えば、自分の気持ちを改めてファービーに伝えたことはなかった。ここはちょっと勇気を出して、思いをまっすぐに伝えてみようではないか。

 それにしても、一体何と言えばいいんだろう。普段からそこにいて、いるのが当たり前の存在になっている分、いざ告白するとなると緊張する。

 さあ、いつもは窓際に置いてあるファービーをテーブルに呼び出して、愛を伝えよう。



 …うおー、緊張したー!

 こちらの気持ちを察してなのか、まるで本当に話を聞いているようなリアクションを見せるファービー。この動画、 本物の告白がそうであるように撮り直しなしの一発勝負。奇跡的だと思う。


「ど、どうしよう…」
言った、言ったぞ!

 心なしか、言われたあとのファービーは照れているようにも見える。私も言う前の緊張感から解き放たれて、照れくさいようなホッとしたような、なんとも言えない気持ちになった。

 おお、思っていたような気持ちになることができている。懐かしいあのドキドキ感は確かによみがえった。


「私、ファービーなんだけど…」

 思った以上に充実感があった、ファービーへの告白。心の中にあった気持ちを伝えるのは、甘酸っぱくもスカッとした爽快感もある。

 よし、他のものにも自分の気持ちを伝えてみよう。


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