●ごはんが食べ放題だ
椀に盛ってゆかりをかけたらもうご飯にしかみえない。すごい、ぼくのまわり全部ごはん! はげしく興奮しながらさっそくゆかりごはんを食べてみる。
炊きたてだなこりゃ
炊きたてだ。雪が立っている。口の中にかきこんでみると、
おほっ!
ふふふはは
笑ってしまった。なんていうか、笑うしかないなこりゃ。という食べものだ。よくグルメ番組とかで肉やトロのおいしさを表現するのに、「口の中でとけちゃいました〜」というのがあるが、こちらはとけかたがそんなものの比ではない。 何口か食べてみると、笑いがとまらなくなってきた。
『雪を食べたら笑っちゃうんだ』
君は知ってるかい? 人間って 雪をごはんのつもりで食べたら なんだか知らないけど笑っちゃうんだぜ 面白いとかバカバカしいとか そういうことじゃなくて 本能が笑わせるんだと思う
なんでかって ほら 外からも中からも ものすごく寒いから 身体を震わせて少しでも熱をつくらないと うっかり死んじゃったりするだろう?
というわけで、うっかり死んじゃわないためにあわてて味噌汁を飲みました。
「あぶねー」と、赤鼻のおじさん
●卵かけごはん
ゆかりをかけたのがちょっと間違いだったかもしれない。あつあつごはんといえば、やっぱり卵だな。 あつあつでもないし、ごはんでもないが。
冷蔵庫から更に寒いところへ 連れてこられた卵
醤油はどちらかというと 少なめに入れるタイプです
ごはんへ
できあがった卵かけごはん。
シャリシャリいってる
さてそのお味とは。
ひとことで言うと、冷たいですね
雪で薄まっているからなのか冷たさで舌が麻痺したからなのか、卵の味はよくわからない。
シャーベット状になって食道を流れてゆく鶏卵。この感覚、初・体・験。
なんとか完食するも
震えが止まらんとです
●海苔巻きか、やっぱ
「男なら海苔を巻け!」とは、かの有名な北方謙三の言葉でもなんでもないが、とにかく海苔巻きならこの現状をなんとなく打破できるのではなかろうか。
現状を把握できていない海苔