●ミッション3:ドキドキ手つなぎデート
思っていた以上に動じない藤原くん。彼にミッションを与えて静観しているだけではなく、こちらかも積極的に関わって揺さぶっていかなければ、彼の心臓は止まってしまうかもしれない。
次のミッションはスキンシップを図ってもらいたい。手をつないでちょっとしたデートを楽しんでもらうのだ。
撮影係として同行してくれていた安藤さんと手をつないで、ショッピングモール内を歩いてもらうというミッションだ。これはきつい。
そのきつさは、安藤さんの表情に表れていると思う。この笑顔はうれしさによるものではないことがわかるだろう
2人きりになって数分間歩いてもらおう。安藤さんは「これはやばいです、やばいです」と連呼していたが、藤原くんはほぼ無言。歩き始めた様子を見ていると、リードしているのはどうやら藤原くんのようだ。
このミッションも、なんだかこちらがドキドキしてしまう。しばらく待っていると、ぐるっと一周してきた2人が帰ってきた。
さて、心拍数の発表はちょっとあとにして、ミッション3のパート2へと進もう。今度は私である。
藤原くんの心拍数を上げるためならと、つないだ手を恋人仕様にしてみた。深く絡み合う指と指。自ら追い込んだとは言え、人は追い詰められると笑顔になるんだということを身をもって理解した。
はい、このまま歩いて行きます。
これはきついです。ほんときついです。
ものすごい見られ率。さらには、すれ違った他の人が後ろで「ちょっと、今の見た?」「うわ…」などと声にしているのが聞こえてくる。
それでも藤原くんにこれと言った反応はない。上の右側の写真、2人の笑顔に質的な差があるのが読み取れると思う。
さて、こちらも心拍数の結果はあとにすることにして、続いてはやはり同行してくれていた大北さんとのデート。対照的な表情が心のコントラストを示していて印象深い。大北さん、自分の番が終わった今だから、その表情に共感できます。
3番手ということで、デートにもアレンジが見られた。
意外な余裕を見せる大北さん。自分こそ藤原くんを一番ドキドキさせるんだという意気込みが垣間見えたシーンである。このミッションでのハイライトと言ってもよいだろう。
そしてそのアグレッシブな姿勢が、周囲の人たちにも影響を与えたのである。
見られ率やひそひそ声は、体験したから自分にもよくわかる。撮影された写真をあとで確認すると、2人の様子に我慢ができなかった人が写っていたのは象徴的だ。
さて、それぞれのミッションにおける藤原くんの最高心拍数についてまとめよう。
こうしてまとめると、藤原くんの心拍数を調べているというより、他の3人が藤原くんの気を惹こうと競っているようにも見えてくる。そうではない。
そうではないのだが、勝ったっぽく見えるのは一番数値の高い私ではないか。
この結果について「やっぱあれなの?俺とのときが一番、なんていうか、ドキドキしたの?」と問うと、「いや、小野さんが一番早足だったから…」という答えが返ってきた。
そう、手をつないでみると、想像していたよりずっと強く恥ずかしい気持ちが湧いてきて、とにかく早く終わらせたいと、かなりの早足で歩いてしまったのだ。写真でも私が藤原くんの手を引く格好になっていることがわかる。
メンタルな意味でのドキドキではなく、運動として激しくて心拍数がアップ。そんな普通のことがわかったミッションだった。
そうか、やはり心拍数を上げるには運動か。ならばアクティブに外に飛び出そう!