ホヤをロープからはずす機械がかっこいい
このロープにくっついたホヤ、ロープからはずさないと出荷できないのだが、この船にはホヤをロープからはずすためだけの機械が設置されていて、これがかっこいい。
まずはぐいぐいと力強くロープを巻き上げる。
ホヤがブルーに彩られた機械のところまでくると、ガンガンガンと力ずくかつ優しく、ホヤを傷つけることなくロープからホヤを引っぺがす。
これが産業革命というものか。かつて海の男達がやっていた力作業を、現在成り代わってやっているその機械は、海の男達と同じく、寡黙で力強く、そして優しい(ホヤに)。
ホヤの塊を分割する機械もかっこいい
ロープからはずされたホヤはまだ大きな塊で、これを一つ一つに分割しなくてはいけないのだが、この船にはホヤの塊を分割するためだけの機械が設置されていて、これもまたかっこいい。
すり鉢状になった機械にホヤの塊を入れると、ゴロゴロと回転したプロペラがホヤをゴンゴンゴンと粉砕して、見事に1個1個に分けていく。ものすごく目の粗いミンチ肉をつくる機械みたいだ。
ロープからはずす機械もかっこよかったが、このバラバラにする機械もまた専門職を極めた職人のようでかっこいい。前者が海の男なら、後者は脚の丸っこさなど、どことなく海の女の雰囲気を持った働き者の機械である。
ロープからはずす機械、バラバラにする機械、どちらの機械も他に使い道が一切思いつかないところが素敵だ。