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フェティッシュの火曜日
 
厳寒の焼肉祭りであの世を見た

唐突に肉の部位がばこばこ当たる

ステージ上では肉の抽選が始まった。入場券の下一桁が2,4,6番の方!豚サガリプレゼントです!というように、大体三分の一くらいの確率で肉が当たるもんだから3人で来るとバンバン当たる。


肉がポコポコ当たるので石川・林の両名が当選
肉とギャンブルを両手に満面の笑みを浮かべ、これぞ人類!な林さん

 

ホルモンがおいしかった(写真ではまた燃えているけど)

肉のうまさの上に成立している

変なことが続くイベントだけども、その辺りの変さは寒さと肉のうまさを土台にして成り立っている。

肉はしっかりうまい。羊もブタもうまい。鹿も野生味あふれるいい味だ。なによりホルモンのレベルが異常に高い。

これだけでいい気持ちにさせられるのだから、もうあとは何やってくれようが、おもしろいとしか言いようがないのかもしれない。いや、でもこの白い世界に唐突にお神輿が出てくるのはそれだけでもおもしろいか。


ほったらかすとビールが凍る
三つ葉のおひたしも凍った(意外にこれが美味しかった)

 

燗されたビールはこの日のために用意されたホットビール。ビンが熱くて持ちづらい、そんなビール初めてだ

「厳寒」はあとから効いてくる(寒い!)

辺りから「ビールがシャーベットに!」と悲鳴が聞こえてくる。見ると飲み口が凍っている。

「今日は特別にホットビールっていう珍しいビールを用意したんですよ!楽しみにしてください!」と、特別販売されていたお燗ビールは麦の力強さを胃袋で味わうような、冷えた体には嬉しいビールだった。何より珍しいのが嬉しい。

けれどよく考えるとホットビール級の珍しさが普通のビール(凍っている!)ですでに達成されている。イベントの持つ地力が東京モンだけでなく主催者の想像をも超えているのだ。


尋常じゃない湯気に一体何を食ってるのか分からなくなる(モツ鍋でした)
昔お世話になった人々が介し旧交を温めるあの世の風景、ではないのだけど、もう、そう言ってもいいんじゃないか、と思うほどあの世

 

薄着(東京ではふつう)の歌手が登場
客席の間をぐるぐる回り、掛け合いをしながら歌う池さん

歌謡ショーが始まる

薄着の歌手の方が出てきて「CDが売れないと社長に怒られるんです…」と言って歌い出す。

この寒い中その寂しい台詞はおもしろいが、今、はどうだろう、と。それは今、こんな焼肉食ってる今、は重要だろうか、と僕らは思ってしまう。通常のおもしろが肉と煙に、イベントの持つ魔力みたいなものに回収されてゆく。多分今、方位磁針があったら間違いなくくるくるしてる。変な磁場になっている。

だが熟練はちがう

しかし次に出てきた池政昇さんは違う。ベテランということもあるが、特筆すべきは北見在住なのだ。曲が始まるやいないや、「寒いねー、これから焼肉食べに行くからおれの分まで焼いといてよ、よろしくー!」とステージを降りてゆく。

肉を焼かなければ、池さんのために肉を焼かなければ、と魔力であったはずの肉はその瞬間「池さんのため」のものとなる。磁場、そして肉を味方にしている。肉あっての歌。そう、ここは北見。池さんのホーム・焼肉の街北見なのだ。(僕は今何を言ってるのだろう)

客席から歓声が上がる。歌の合間に「ありがとう、よろしくー!」と観客とのやりとりを楽しむ池さん。こういうの初めて!と浮ついていると、同行の林さんが「行くよ!」と言う。え!?行くの!?と思う間もなく駆け出していく。どうすんの!?と思っていたら、池さんとの2ショット写真状況をすでに作りだしていた。


後光、もや、あの世で演歌歌手と2ショット。状況が分からなくなる。

 

今日、はしゃぎすぎている林さんのこと

歌ってる最中の人と写真を撮るなんて初めて!と感激するが撮影の林さんのカメラが動かない。ポーズをがっちり決めながら歌い続ける池さんも、ついには業を煮やして「まだかー!まだかー!」とマイクを通して、会場全体のスピーカーを通して、林さんを急かしていた。

北見が今、林さんを急かしている。その異常事態に至るまでの今日の林さんのはしゃぎっぷり。数年前にネットでこの焼肉大会の存在を知り、今日までずっと思いを馳せていたのだという。はしゃぐのも無理はない。

そしてその男が今、イベント全体で怒られている。もう、正直僕はよく分からない。けれど、なんかすげー!という漠然とした感動がここにある。


「今、北海道(あの世)なんですよ」と仕事の話も傍から見ると霊界電話のよう

 

 
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