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フェティッシュの火曜日
 
厳寒の焼肉祭りであの世を見た

と、ステージでは和太鼓がデンデラデンデラ(うわー!)
みなさん、こんばんわー、ともやの奥から声が聞こえる

 

あの世はまだ始まったばかり

すごいな、あの世だあの世だ、と騒いでいたらステージで太鼓がデデデデラデン!と鳴ってほんとにあの世みたいだ!と驚いた。あの世率が高まるばかりで、血中あの世濃度がぐんぐん高まっていくのが分かって、もう、僕は死んでしまいそうだ。

演奏が終わると司会のお姉さんが、今年新成人を迎えたなんとかさんとなんとかさんが七輪に聖火を点灯します、と言ってるのだけど、何のことだかさっぱり分からない。

第一、煙でもやがかるステージは本当に存在するのかどうかもあやしいくらいに見えるのだ。僕は今、幻聴を聞いているのだろうか。


この世には存在しえないと思われるほどでかい七輪があった!

そしてワッショイ!ワッショイ!ワッショイと!ワッショイと!

 

神輿だ!

七輪の興奮冷めやらぬ中、神輿が出てきた。ほとんど裸の人もいる!なんという状況!あの世濃度が臨界点を超える!死んでしまう、僕が死んでしまう!このままでは死んだおじいちゃんをお見かけしてしまう!

「何とも勇壮な光景!みんなでワッショイ言いましょう!」ともやの奥から司会の人が叫んでいる。僕はほんとに一緒になってワッショイ!ワッショイ!言っていた。だけど誰も言ってなかった。意外と他のみなさんは肉に夢中だ。みんな神輿が不思議じゃないのだろうか。あの世に神輿が出てきてさらにあの世みたいな光景になってるのに。


大きな七輪を背景に神輿が通る、なんとあの世な世界なんだろう!

席に帰ると肉が燃えているという現実に「あっ!」と

肉は燃えているけれど、今、何か変なものが通り過ぎた!
すぐさま追いかけていって写真をパチリ!あの世!

 

帰るとまた肉が燃えていて「あっ!」である
このやりとりが後に新聞の一面を飾る

あの世と肉で大忙し

忙しい。呆気にとられる出来事が続いて、席を外すたびに肉が燃えている。

肉に注意しなければ!と思うそばから神輿が通って、わーおもしろい!と気づけば屈強な男どものおしりを追っかけている。そのときの僕らはハーメルンの笛吹きについていく子供たちだった。ブザーが鳴るとよだれを垂らす犬だった。(そしてその瞬間も肉は燃えていた)

人生で初めての新聞取材を受ける

また肉が燃えてる!と大騒ぎしている様を見てたのか、新聞の記者さんがインタビューしてくれた。

「楽しいです、こんな寒いところで焼肉をするなんて信じられなかったけどおもしろいですね。」と答えたら(なんとまあ、おもしろくないコメントだろう!)翌日の一面にそのまま載せてくれた。

職業と名前はすでに聞かれてライターだということがばれていたので、そのときの記者さんは「ライターならもっとおまえ何か他にないのか」的な表情をしていたような気もするが、もやがかってよく見えなかった。


その後も唐突にお神輿が現れたりするので僕は忙しいのだ

 

 
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