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フェティッシュの火曜日
 
ダム湖に沈んだカメラを見に行く

ここだ

ここでカメラを沈めた

ちょうどこのドラム缶橋の真ん中辺り
真ん中で撮影するときれいな画が撮れるからだ

 

距離を稼ぐためギリギリの所にカメラを、そして人が通って…

そしてあの日を再現する

「関係ないものを持ってピクニックに行く」動画の最後のシーンだった。橋の真ん中の地点で、端と端に僕とカメラがいて、後ろ向きで撮影していると向こうから人が歩いてきた。

ドラム缶橋は意外に丈夫だったが、歩くとゆれた。重いカメラに貧弱な三脚。バランスを崩したカメラの重みが先導して、柵の間をすり抜けて落ちていったのだ。

後ろ背にくぐもった音が聞こえて一瞬で理解した。振り返ると気泡と小さく沈みゆく音が立っていて、うっすら見えてすぐ消えていった三脚の端。その光景はいつまでも覚えている。


そして今日水中カメラでそのときを再現する。沈んだカメラは引き上げられないが、あの日カメラが最後に撮ったものを、湖底のテープに残っているだろう映像を再現するのだ。

それが何になるのかはわからないが、そうしたほうが良い気がするのだ。


水深3mまで耐えられるといっても、思い出してか、水中に沈めるのは怖い

ドラム缶橋がゆれて、まず三脚の端の脚が落ちた

バランスを崩し、カメラの重みで柵をすりぬけていった

ダム湖に沈んだカメラに残っている最後の映像を、水中カメラを使用して再現
  (楽曲提供:石川大樹)

 


 

 
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