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フェティッシュの火曜日
 
大砲カンタービレ
勧誘記事ではありませんよ。


クラシック音楽にあまり縁のない人生を送ってきている。しかし、ロックやクラブミュージックにはない「スケールの大きさ」は昔から気になる存在だった。もし自分がプロレスラーになり、リングに上がるならば入場曲はクラシックが似合う男になりたい。『ワルキューレの騎行』で入場する藤原嘉明のように。まぁこの歳でレスラーは目指しませんが。

先日、ちょいちょいネット上で捜し物をしてたら、スケールの大きさにもほどがあるクラシックコンサートの開催の告知を発見した。「本物の大砲」を使って演奏する曲があり、自衛隊の主催でその曲を実際に演奏するイベントを開催するのだとか。そんな世界一豪快なコンサートに行ってきました。大砲よ、歌うように撃て!

大坪ケムタ



戦争はヤだけど戦車は見たいのが男子ごころ

大砲&コンサートというのも魅力なんですが、会場の陸上自衛隊朝霞訓練場に行ける!というのも心躍るものがありまして。

子供のころ、タミヤの戦車のプラモデルをよく作っていた。パテ塗りもロクに出来ないクセに、わざわざ専門誌を買ってたおかげで知識だけは小学生にしてはあったもんだ。「『キングタイガー』じゃなくて『ケーニヒス・ティーガー』って呼ぶのが通だぜ」とか言ってるようなヤなガキですが。

わけもわからず図書館でヒトラーの『わが闘争』とか借りてたなぁ。ぜんぜん頭入らなかったけど。


あ、こっちの『わが闘争』じゃない。

あくまでも思想とかそういうのとは関係なく、戦車カッケー!とか思ってた少年時代を過ごしていただけに、一度は見ておきたい。ということで、いつもより早起きして朝霞訓練場へ。

さて、訓練場に行く前に今回取材した「自衛隊の大砲を使ったコンサート」の説明をば。この日演奏される曲の中でもメインイベントなのがチャイコフスキーの『大序曲1812年』。「ナポレオン率いるフランス軍のロシア侵攻〜ロシア軍の反撃〜勝利」を描いたこの曲、ロシアに勝利をもたらしたという砲兵部隊の活躍を表現するのにチャイコフスキーは「本物のカノン砲」のパートを用意したのだとか。

といっても、同曲を演奏する際に実際の大砲を毎回用意するわけにもいかないので、実際の演奏では大太鼓やシンセサイザーで代用することが多いそうな。


そんなレアイベントだけに混雑の模様。

練馬区大泉学園駅からバスに揺られて朝霞訓練場へ。ちなみにこの辺のバス亭は「都民農園」「大泉風致地区」「整備工場前」とか、「この地名はこういう意味があんだろなー」とか思わせるスキもない、ドが付くほど由来が分かりやすい名前ばかり。「住宅前」とかそのまま過ぎ。

とか思ってたら入場ゲートに到着。迷彩服の隊員のみなさんが待ってるのが「クラシックコンサートに来た」ではなく「自衛隊に来た」ムード全開です。


迷彩服の人がお出迎え。
こちらが入場口です。

ゲートからしばし進むと、おおおお!奥に戦車とか見えてきたよ!心の奥底に残りカスのようにあった男子テンション上がってきたー!この日のために展示してあるんだろう。よし、最後にしっかり見て帰るぜ。

先に行くと場所が場所だけに空港ばりの手荷物検査場が。ペットボトルはおろか、スプレー缶もNGの厳戒態勢。そりゃ武器でも奪われたらシャレならないだろうし。といっても、この状況ではスティーブン・セガールでもなきゃ無理です。もしくはチャック・ノリスとか。


やっぱりこういう所は厳重です。
こう見ると、木々に溶け込む色なんだなー。

服装は迷彩服あり、制服あり。やっぱりここに来る人からすると「迷彩服の人たち」を期待するわけで。そういう意味ではお客様に対する歓待の意を表すコスプレともいえる。メイド喫茶ならぬ、アーミーコンサート。単に階級の違いとかかもしれないけど。


拡声器や通信担当は制服が多かったなぁ。

荷物検査を終えて先に進むと大きなひな壇型のスタンドが!F1かなんかの会場みたい。来る前は、「オールスタンディングで押し合いへし合いして見るのかな?それともビニールシートにおにぎり食べながらって感じなのかな?」と思っていたけれど、かなり快適に見れそうだ。


うしろから見たらこんな感じ。

そして全容。さらに左手もスタンドあるので実際は倍以上の広さ。

同会場は観閲式(たまにニュースで流れたりする、首相の前でパレードしたりするやつ)をやる所というのもあって、予想以上の広さ。写真は到着直後だが、イベントが始まるころには向かい側も結構いっぱいに。

そんな人の入りはさておき、広々とした会場の中央にはコレ!


大砲だー!太陽に輝く鉄むき出し感がいいねぇ。

綺麗に磨かれててプラモデルのような4門の大砲、正式には105ミリ榴弾砲。大砲や制服がピカピカだからか、タミヤの「自衛隊セット」と「F1整備士セット」みたいな人が混ざってるからか、妙なジオラマ写真のようだなぁ。

それから人がぐんぐんと増えて期待感は高まる中、大砲は静かに出番を待つのでありました。


軍物コートおそろいカップル。ナイスデートコースだ。

 

 
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