ソース発見

この噂を友人から聞いてから、しばらくインターネットで調べてみると、東京都のサイトでこのようなページを発見した。

遮熱性舗装の試験施工について

詳しいことはよく分からないが、このサイトによると、日光の中に含まれる赤外線をあれして、温度があれになるそうなのだ。築地の中でもたった一箇所、築地市場の正門の前、朝日新聞の本社と国立がんセンターの前の３８０メートルだけがこういった塗装が行われているらしい。

と、言うわけで、よく晴れた日の１３時、アスファルトが一番熱くなりそうな時間に温度計を持って築地に向かった。

何かでコーティングされているような地面だった

まじまじと地面を見ると遮熱性舗装が施された地面は、チョコでも塗られたように滑らかになっていた。アスファルト本来のぶつぶつとあわせてみると、これはあれだ。色は違うけどアーモンドクランキーみたいだ。近い将来、東京中のアスファルトがこのようなコーディングが施されるので

温度をはかるのは大変だ

計る前から、いやむしろこの企画をやる前からうっすら感づいてはいたが、道路の路面の温度をはかることは危険な作業であった。

５分後

なれる。

交通量もさることながら、アスファルトからの照り返しが暑い。大粒の汗をめがねのレンズに落としながら、温度計を横向きにしてはかったところ、以下のような結果が出た。

結果

この結果を元に東京都の人に聞いてみる

東京都の担当者に訪ねてみた。

――最初は信じがたかったんですが、実際に温度計ではかってみると温度が4℃も違いました。

『真夏の暑い日に比べると最高で10度ほど違うようですよ』

――このようなことが行われているのは築地だけなんですか？

『過去には銀座などでも行われていたようですが、現状では東京都の管轄の道路でこのようなことが行われているのは築地だけじゃないですかね』

――なんで築地なんですか？　市場の冷凍マグロが解けないようにですか？

『いや、たまたまですよ』

ヒートアイランド問題の救世主となるか？

――将来的には東京中のアスファルトに遮熱材が使われるようになるんですか？

『どうですかねー。道路には都で管理しているもの、国で管理しているもの、区や市で管理しているものや私道もありますので、すべての道路にというのは難しいんじゃないですか？』

――例えば東京中にこの道路が敷かれたら、東京都心の夏場の気温は下がるんですか？

『ある研究によりますと、同じ条件ですべての道路に遮熱材が使われたとき、気温が0.6℃下がるのではないか、と言われております』

――ありがとうございました。勉強になりました。