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ひらめきの月曜日
 
釜めしの釜を再利用したい


まずは、普通に

釜めしの掛け紙に「この容器で1合分のごはんが炊けます」と書いてあるのを発見した。ほほう。二次利用を販売元自らが認めてくれているのか!

よしよし、とばかりにさっそく米を炊いてみることにした。一合といえば、普通の人なら一食分の分量だ。ちょうどいい。


きっちり計ったら
よーく研いで

フタをして5分ほど強火にかけると…
ブババババと噴いてきました

駅弁の釜めしは別に炊き上げたごはんを入れているらしい。かたや、こちらは本当に釜で炊いている。理屈でいえば、こっちの方が本当の“釜めし”だと思うのだがどうだろうか。強気に出すぎたか。

ちなみに、この容器は益子焼きだそうですよ。


弱火にしたあと、火を止めて蒸らしたら
おお、炊けた!

何度も土鍋でごはんを炊いているというのに、それとはまた違った感動があった。なんたって量がちんまりしてて、妙に可愛らしいのだ。

しかも、私好みのちょっと固めに炊けてある。うん。これはいい。普通の鍋で炊くより雰囲気があって、なんだか有難みが増した気がするから不思議だ。


ちゃんとほっこり炊けてました
お焦げもご覧の通り

 

出かけよう

釜めしとはいえ、元はといえば弁当だ。家で食べる弁当も趣が違って楽しいものだが、やっぱり弁当は外で食べてこそ、だろう。

この日は平日だったので、昼食用に弁当を持って行くことにした。容器は、もちろん釜である。


迷った挙げ句、そぼろ弁当にしました。
フタがズレないように、ヒモで固定。

しかし、これほどまでにいろいろと説明が面倒くさい弁当があるだろうか。会社の人は私がライターをしていることをほとんど知らないので、この弁当を見られたらアウトだ。いや、アウトじゃないが、かなり困った状況になることは必至だ。

「わ、高瀬さん、なんですかその弁当!」
「え? いやぁ、えーと、えへへへへ」

作り笑いで場を逃れようとしている自分の姿が目に浮かぶ。そんなわけで、公園へとやってきた。


こころおきなく東屋で弁当をむさぼる、の図。
うまい。うまいが…。

弁当自体はおいしい。しかし、だ。やはりネックになるのは中味よりも釜の重さであった。

いつも以上に肩に食い込むカバンを持っての出勤。食べ終わったところで一気に軽くなるわけでもなく、カバンは相変わらず重い。すごく重い。

この容器、捨ててこようと思えば捨てられなくもないのだが、それが出来ない“何か”がある。「まだ使えるはずだ」とか「もったいない」といった、何かが。

ちなみにこの日は終業後に飲み会があったのだが、釜の入ったカバンを抱えての移動は大変だった。よっぽど捨てて帰ろうか、と思ったくらいだ。

 

外はやめよう

車の人ならいいのかもしれないが、電車での移動を常としている私には、釜と一緒の行動は無理があった。

そこで、次は屋内で、釜の特性を生かした使い方をしてみたい。


で、焼肉、ナムル、キムチを用意。
ごはんが炊き上がったところにそれらを乗せて、再加熱。

卵黄を乗せたら、
一気にかき混ぜます。

そう、石焼きビビンパもどきを作ってみた。

陶器の釜は石釜ほどには高温にならないだろうが、火にかけながら混ぜたらジュージューいってくれるんじゃないか? せっかくの釜だもの。“火にかけられる容器”だと思えば、使用方法も一気に広がろうというものだ。


できた。うまい。

黄身がしっかり加熱されて、周りの食材に絡みまくっている。火にかけっ放しだから、ごはんも熱々だ。

釜いっぱいに具を乗せてしまったので、混ぜる時に大量にこぼした以外は全てうまくいった。


あと、底が焦げすぎたのは失敗だった。

 

決定打はあるのか

なんだか、たいした利用方法をご紹介できなかったようで申し訳ない。夏休みからこっち、ずーっと釜のことを考えてはいたのだが、たいしたアイデアが思い浮かばなかった。

つきましては「我が家ではこうして使っている」「私はこれに利用している」といった例がございましたら、ご一報いただけませんでしょうか。

なんせ今回の記事で釜が2個に増えてしまいまして、捨てるに捨てられず困っておるのです。どうぞよろしくお願いします。

販売元の「おぎのや」さんに持っていくと、引き取ってくれるそうですが。それはそれで悔しいのです。

 


 
 
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