釣れてくる謎の生き物達
アンカーに続けて、釣り針が次々と上がってきた。
針が200本もある長い仕掛けを、漁師さん達はリズミカルに始末していく。
最初に掛かってきたのは、残念ながら鮫ではなく、全身がヌメッとしたいかにも深海魚っぽい謎の魚。味噌汁にしたら美味しそうだ。
続けて上がってきたのはシリコンでできたような妖艶なナマコ。
魚もナマコも似たような色をしている。このマジョーラカラーが深海のトレンドなのだろう。
その頃、土屋さんは船酔いですっかり倒れていた。
深海鮫が釣れた
魚やナマコは釣れたのだが、本命の鮫がぜんぜん釣れない。
漁師さんが「今日は珍しい魚を釣っちゃったなー。珍しすぎて目に見えない魚だー。あははー。」とか言い出した。
このまま鮫が一匹も釣れないのではという空気の中、空振りの釣り針を何十と巻き上げた後、ようやく深海鮫がかかってきた。
なんだか私が知っている鮫とかなり造形が違う鮫のようで焦る。さすが深海鮫。なんだあのヘラみたいな鼻先は。
船に上げられてビッチビッチと跳ねる深海鮫を見て驚いた。
目がものすごく青い。
欧米か。
長谷川さんのブログを見ていたので、深海鮫の目が青いということは知っていたのだけれど、やっぱり写真で見たのと実物を見たのでは受けるインパクトが全然違う。
深海鮫、四国に行ったときに見たシーボルトミミズという青くて30センチくらいある巨大ミミズと同じくらいの衝撃だ。たとえがわかりにくくてすみません。
その頃、土屋さんグループは全員船酔いで倒れていた。
さらに釣れる変な鮫
続けて釣れてきたのは、私の知っている地球上の生き物に当てはまらない謎だらけの生き物。
このずんぐりとした生き物も鮫の仲間で、ヨロイザメというそうだ。
鎧というか、「やる気マンマン」のオットセイみたいだけれど。
このヨロイザメは船長曰く、「生で食べて一番うまい鮫。カルパッチョにすると最高!」との事。
この鮫を前にカルパッチョという料理名が出てくるとは思わなかった。ちなみにこの鮫のフライを嶋大輔が絶賛したらしい。
その頃オン君は、船酔いをどうにかしようと腕立て伏せをしていた。気合いでどうにかするつもりらしい。