駅前の風景 (東京に大きな空き地ができるということ)
六本木の東京ミッドタウンは旧防衛庁の跡地に生まれた。汐留のシオサイトは旧国鉄の貨物駅、汐留駅の跡地に生まれている。このように、東京では何かの跡地として広大な土地が生まれたとき、大規模な再開発が行われることが多い。
押上駅周辺もまさにそんなところで、かつてはここに東武線の大きな貨物駅があった。その貨物駅がなくなったことで、押上駅・業平橋駅間の駅前にはぽっかり穴が空いたように更地ができてしまったのである。これを利用し、新東京タワーを建設しようという計画が生まれたという経緯があるようだ。
東京の土地は遊ぶことを許されないのだ。
しかしながら、駅前がいきなり大きな空地というのは、周辺住民じゃなくてもちょっと寂しい気がする。きっとこの空地もそう遠くない未来には商業施設やマンションが立ち並ぶのであろう。完成後にまた訪れることを思い、シャッターを切っておいた。
まずは押上駅で一番にぎわう押上通り商店街へ
しばらく歩くと「押上通り商店街」という商店街に出た。こじんまりとした商店街ではあるが、駅前がいきなり空地だっただけに商店街の看板を見つけたときにはちょっと安心した。
商店街って、知らない街に来ても「こっちがあなたが歩くべき道ですよ」って教えてくれているようで嬉しいですよね。
新しいタワーができるとあってきっと地元も盛り上がっているのだろう。ひょっとすると商売っ気の強いお店に行けば一足先に「新東京タワーみやげ」が買えるかもしれない。
地元は静観しているようです
地元はさぞかし「新東京タワー」一色で、どこに行ってもその文字が見られるのかと思いきや、新東京タワーの建設を意味する看板はほとんど見られなかった。商店街の端のほうのお店の軒先に、唯一新タワーの誘致決定を祝うポスターがあった。
少なくとも僕が歩いた中では、「新東京タワーが来るぞ!」という浮き足立った雰囲気は感じられなかった。完成が2011年とかなり先だから、ということもひとつの原因かもしれない。 |