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ひらめきの月曜日
 
完成前に新東京タワーの建設予定地を見ておきたいと思ったのだ

建設予定地はすっかり更地でした



建設予定地は東武線の業平橋駅と、押上駅のちょうど中間地点あたり。行ってみたところ線路の南側にだだっ広い更地があった。これはすべて東武電鉄の所有地らしい。このフレームに収まりきれないところにも空地は広がっていた。

すでに資材かなにかが運ばれ始めているかも、と思い敷地の外から中をキョロキョロと覗いてみたが、まだタワー建設予定地を思わせるようなものは一切なかった。

この写真もいつか過去のものになるのだろう。


これは上の写真よりやや押上駅よりのポイントから。ところどころ草が生えていて、無防備な空地が広がっていた。

 

新東京タワーの完成を待つのぼりが出ていた。

浅草通り (期待感がわずかにある)

とりあえず建設予定地を見る、という本来の目的を達した僕は再び街を散策した。

街をぐるーっとまわって最後にたどり着いたのが浅草通り。ここは他の通りより道幅も広いから、新東京タワーが完成する際には表玄関になるだろう、といわれている通りである。そんなこともあってか、通りには新東京タワーの完成を待つのぼりが掲げられていた。

よかった、新東京タワー、望まれているんだ。

ここまであまりにも新東京タワーに対する看板が少なすぎたので、ちょっとほっとした。

 

散歩をしているといい感じの煎餅屋発見!


商店街をぷらぷら歩いていると。醤油の香ばしい香りがぷーんと鼻をかすめた。煎餅屋を発見しました。しかもどうも老舗っぽいたたずまいです。居ても立ってもいられなくなった僕はさっそくお邪魔することにした。

みりん堂

墨田区業平1-13-7
03-3622-6877


店内は所狭しとさまざまな煎餅が並んでいた。さっそくお店の人と少し話をしてみた。

僕「たくさんありますね。おすすめとか、このお店の名物ってあるんですかね?」
店主「この前新聞社に取材を受けた『ガチンコ焼』という商品が人気がありますよゴマが付いているものと付いていないものの2種類あって、それから形が3種類あるんです。それぞれ“お相撲さんの顔”、行事の持つ“軍配”それから“お相撲さんの手形”の形をした煎餅が入っているんです」
僕「へぇ。面白いですね。これください!」


購入後、自宅にて。左から「手形」「軍配」「お相撲さんの顔」の形をしたせんべい。味も絶品です

僕「このあたりは煎餅が有名なんですか?」
店主「昔はこのあたりは煎餅屋がたくさんあったのよ。跡取りが居なくて潰れたお店がいくつかあったかしら」
僕「あ、そうですか」
店主「まあでも新東京タワーが出来たら少しはお客さんが増えるかもね。この前も新東京タワー特集かなんかでテレビの取材を受けたわよ」
僕「じゃあ新東京タワーが出来たら大繁盛ですね」
店主「まあでもうちは人力で焼いているからそんなにたくさんお客さんが来るとつらいかも」
僕「そうですよね」

店主に別れを告げてあとでネットでこの煎餅屋を調べてたら有名店だった。ふらっと立ち寄ったお店が名店、というのも下町ならではのすごさだと思う。

そして、新タワーの経済効果はすでに完成前から僅かながらこの煎餅屋にも届いているようだ。


軒先に並べられた煎餅。その場で買って食べるとうまいですよ!

 

ふろく

今回のお散歩ルートはこんな感じでした

操車場に入っていく電車を興味津々で見つめる子どもと、それを見せるお父さん

期待していてもあまり見せるな

というわけで半日がかりで、押上近辺を散歩しました。
地元の人にタワーについて話しかけるとみんなたいてい一言目には
「どうだかねー?」
と話し出すのだが、話を続けていくとまったく期待していないわけではないようだ。

つまり、期待しすぎず、関心は持ちつつ、というのが地元民の新東京タワーに対する考えかたの多数派ではないだろうか。


タワーが完成したら、ビフォアアフターというわけで周辺の町並みも含めてどのように変化したかをまた確かめてみたい。これを読んでいる5年後の僕、頼んだぞ。


 
 
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