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ひらめきの月曜日
 
有明海のエイリアン「ワラスボ」を食べる
 


 九州西部にググッと広く割り入るように位置する海、有明海。海苔の養殖などでよく知られている。

 その有明海に住む生き物として有名なのは、なんと言ってもムツゴロウだろう。ユーモラスな見た目や動きで人気だが、有明海ならではの生き物は他にもいる。

 それが今回見てきた「ワラスボ」。耳慣れないと思う。

 私も最近知ったのだが、調べてみるとどうやら食べてもなかなかおいしいらしい。そういうわけで行ってきました。

※少々不気味とも見える魚ですので、ご覧いただくタイミングなどご注意ください。(最後に不気味ではないおまけページもあるよ)

小野法師丸



●まずは生きてる状態を見よう

  やってきたのは長崎県の諫早市。ワラスボが住む有明海に面している市だ。その諫早市にある「干拓の里」という施設にある水族館に、ワラスボがいるそうなのだ。

 さすがに有明海そのものにいるのを見つけるのは難しそう。そういうわけで、水族館の展示を見たい。


周囲に広がる麦畑
バスの本数にビビる

 長崎空港からバスで諫早へ。さらにそこから島原鉄道に乗って「干拓の里」駅で降りる。歩きながら見えたのは麦畑。ざわざわと風になびく麦が旅風情を醸し出す。

 通りかかったバス停の時刻表にビビりながら、しばらくするうちに到着した。


親子で楽しめる「干拓の里」
さらにその中にある「むつごろう水族館」

 目指した干拓の里は、親子で楽しめるいろいろなアトラクションが揃った大きな公園と言えばよいだろうか。取材当日もかなりの数の家族連れでにぎわっていた。

 おもしろ自転車や遊具コーナーを横目に、ワラスボがいるという水族館を目指す。


干潟再現コーナー
ワラスボがいるはずの表示

 水族館には干潟を再現したコーナーがあった。有明海の様子を擬似的に見られるようにしているのだろう。「わらすぼ」の表示もあるので、この中にいるはずだ。

 ただ、普段は泥の中に巣穴を掘って生活しているというこの魚、目を凝らして見るのだがなかなか見つけれない。


ムツゴロウはたくさんいるのだが…

 有明海のアイドル的存在であるムツゴロウもここで展示。楽しげな姿を惜しげもなくさらし、ぴょこぴょこと独特の動きをする様子もよくわかる。

 その見た目の様子から、あまり輝かしいスポットは当たらないと思われるワラスボ。姿が見えないではないか。

 かなりじっくり探しても見つからない。やはり泥の中にいるのだろうか…。と、あきらめかけて別の水槽に目をやると、そちらにもワラスボの表示があるではないか。


こっちなら見つけられそうだ
あ、いた…

 泥がなく、石が敷き詰めてあるタイプの水槽ということもあり、身を隠す場もないワラスボはすぐに見つかった。おお、探してたんだよ、やっと会えたね!

 …というテンションも、じんわり下がる見た目のワラスボ。目の当たりにすると改めて感じるものがある。


どうかしちゃったウナギにも見える
あ、やっぱりウナギじゃないね

 こ、怖い…という感じすら漂わせているワラスボ。はじめ見た時は死んでいるのではないかと思ったのだが、じっと見ているとちゃんと体をくねらせたりするので、生体であるのは間違いない。

 ちなみにこのワラスボという名前、


展示の解説より

 というわけでついた名前であるらしい。納得はしたのだが、命名者は他に感じるものはなかったかどうか気になるところではある。

 実物を見て微妙な気持ちになりつつ、うまい魚だという評判を記憶から呼び起こして、この魚を出してくれる店に向かう。


 

 
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