少年らは、身長が160くらいあって高かったんだけれども、いかにも表情が幼くて、小学生くらいなんだろなあ、と想像出来た。
鬼ごっこの時も、私は参加せず、半笑いでデジカメを撮っていた。
突っ立っていた私にも、少年は数度、タッチしてニコっと笑った。鬼ごっこに加われ、という誘いのようだった。けれど、私はそれも、半笑いで誤摩化した。
あとで少しだけ後悔した。
別れ際、ひとりの少年が、ボタンを押すと「ゲロゲロゲローン」と鳴くオモチャを見せてくれて、「クレイジーフロッグ!」と大声で自慢していた。
「団地ともお」みたいだなあ、小学生男子は世界規模でアホなんだろなあ、同世代の女子にはバカにされてんだろなあ、なんて思った。
「世界遺産ともお」、と心の中で、そっと呼んでみた。
そのあと、私たちは、ビールと鬼ごっこでボケた頭で、草原のような、農地のような、観光客があまり来ないゾーンまで、散歩をした。 |