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フェティッシュの火曜日
 
蒲焼こう

うっすらとうなぎに見えてきた

さて買ってきた「蒲焼のたれ」で、カバカバ焼いてみたい。タレには単に「蒲焼」と書いてあるだけなので、これを魚肉ソーセージにつけて焼いたって全くかまわないらしいのだ。


3本も買ってしまいました。どれだけ塗りたくって焼くのか。

魚焼き網を十分熱して、まずは材料を空焼きする。うなぎの蒲焼で検索したら、そういう焼き方があったからだ。なるべく「うなぎ」の場合にのっとって焼いてみたい。

焼き色がついてきた。頼むぞ。
刷毛を買い忘れたのでスプーンで。なんと味気ないことか。

お!うなぎ!(まぼろし)
落ちたタレが焦げていい感じに!うなぎ!(妄想)

きょとんとしているが。
なぜかプクッと膨れてきた。うなぎ!(空想)

そして全部焼いたのがこちら。カルビのようでもある。カルビ!(幻覚)

以下、まったくもって茶色い写真がずらずら続くわけだが、それでもひとつひとつ味見の結果を見ていくことにしよう。知人にも加わってもらい、食べ比べてみたのが下の結果だ。

ちなみに星の評価は、5つで「あんた、うなぎそのもの」、1つで「蒲焼じゃなかったらこんなとこにおまえはいられないんだよ」をあらわします(相対評価)。


はんぺん。やわらかさがもっともうなぎ寄り。
うなぎ度:★★★
すじ。味がもっともうなぎ寄り。
うなぎ度:★★★★

うどん。なんだかかわいそうなことをした気がするが、嫌いじゃないぜ。
うなぎ度:★★
かまぼこ。最初は「何かの蒲焼!」と思えたがやはり核心は「かまぼこ」だった。
うなぎ度:★★

ちくわ。ほぼかまぼこに同じ感想。ちくわはちくわな気がする。
うなぎ度:★★
ちくわぶ。「きりたんぽ」や「五平餅」の感覚に近い。こいつも嫌いじゃないぜと来た。
うなぎ度:★★

なると。ちくわ・かまぼこと根底は同じ食感と味。ストライプで健闘したのだが・・・。
うなぎ度:★
魚肉ソーセージってすごいと思った。蒲焼にしても「魚肉ソーセージ」の矜持を持っていたからだ。
うなぎ度:★

はっきり申しまして、あのタレをつけて焼けば第1次味覚はほぼ同じなのである。
そこから食べ進むにつれて、食感やら、素材そのものの味が第2次的に出てくるわけですね。

そんな中から、もっともうなぎに近づいたものを発表します。


すじ!

味はいちばんうなぎに近かった。荒々しいすり身が功を奏したか。

はんぺん!

やわらかさはいちばんうなぎに近かった。すじと合わせれば「うなぎ」を名乗ることを許す。どうやって合わすかは各自考えてください。


審査員特別賞・魚肉ソーセージ

「これはこれであり」とは知人談。蒲焼にも屈しないギョニソーの底力を思い知らされました。

アイデア賞・うどん

どこが「アイデア」かは置いといて、こういうのが晩御飯に出てきても私は母を恨みません、という感じ。おやつにもグー。

けっきょく、ちくわの蒲焼をうなぎに見立てるあては外れてしまったが、もしかしたら本物のように、いったん蒸したりしてみるといいかもしれない。

目打ちでまな板に固定したり、袋から取り出すときに「おっとっと」とつかみ損ねたりするともっといいかもしれない。


 
 
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