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ひらめきの月曜日
 
バスでゆく談合坂SA上下線遠足
期せずしてRPG風の旅となりました

“お腹すいてなくても食べたくなるし、お土産いらないのに買いたくなるし、貯まってないのにトイレいきたくなる。高速道路のサービスエリアのワクワク感ときたらなんだろう。”

これ、前に電車の駅から歩いてサービスエリア(以下SA)に行ったレポートを書いたときの冒頭文だ(「徒歩でゆく高速道路SA一泊の旅」)。我ながらその通りだと思う。今SAに対する思いは全く変わっていない。

しかし、当時から相変わらず私は車を持っておらず、ペーパードライバーのままなのだった。

行きたいなあ、SA。旅はいいからSAに行きたい。旅先がSAというので一向に構わない。

そういえば、高速道路にバス停があるのを見たことがある。あれで行けるんじゃないか?

(text by 古賀及子

憧れの高速道路のバス停に停まるバスは新宿西口ヨドバシカメラ前から出ていた

図1

観光バスっぽいが、確かに「路線バス」と


あったぞ、SAに停車するバス

SAに行きたい! という思いと同じく、高速道路にあるあのバス停に降りたり、そこからバスに乗ってみたいというのは長年の夢だった。

びゅんびゅん車が飛ばしていく中、突如現れるバス停、そしてそこに普通に佇むバス待ちの人々の一般道かここはというテンション。あの温度差は何事だろうと思っていた。

いろいろと調べてゆくと、バス停のあるSAというのもあるらしい。その中でも中央自動車道にある中央道野田尻バス停は下りは談合坂SA内上りは高速道路上に停車するんだという。図1のような感じだ。

うおー!

私は叫んだ。実際雄たけぶほどではないにしろ、しゃべり声くらいの大きさの声で「うおー」といった。中央道野田尻バス停は私の夢を一挙にかなえてくれるというのである。こんな具合だ。

・マイカーもなく、レンタカーも運転できない私だが自力でSAに行きたい
 →東京からハイウェイバスに乗る。バス停のある下り線の談合坂SAで降りればSAを堪能できる!
・高速道路上にあるバス停からバスに乗りたい
 →帰りは歩いて反対車線へ移動、高速道路上に停車する上り線のハイウェイバスに乗って帰ってくる!

完璧である。しかも、これなら下り線のSAばかりでなく、近くにある上り線SAにも行けそうだ。一挙に2か所のSAにいけるぞ。

観光バス+普通のバス=ハイウェイバス

そういったわけでこの旅は決まったのだった。

ハイウェイバスに乗るのは初めてだ。休憩以外ノンストップの観光バスや深夜バスには何度か乗ったことがあるが、高速道路のバス停に停まるタイプはどこから発車しているのかもまったく知らなかった。

新宿高速バスターミナルはヨドバシカメラに行くときによく通りがかっていたが、ここがそうだったのか。

新宿から中央道野田尻までのキップをビルの中で買う。帰りのキップも買おうとしたら、帰りは車内で買えるといわれた。外観は観光バス風なのだが、細かい部分で町を走る普通のバスみたいなのだ。

車内は一昔前の観光バス風だが→(これは帰りにのったバス。行きはもう少しシンプルだった) 運転席のわきには料金の精算機がちゃんとついてる。バス停から乗る場合はここに金を入て運転手さんから指定席番号つきのキップを買う。
途中停車駅で降りる場合はやっぱりボタンで知らせる。このボタンが小さくて最初見つけられず焦った 車内にあったフリーペーパーは「ザやまなし」と「ターミナルカクテル」。後者の巻頭特集はさいとう・たかを先生のインタビュー
高速道路上のバス停に停まりながらバスはゆく

駅名の表示がバスというより鉄道っぽい。そして向こうに見えるは、そう、SAだ!(ちなみに表示に“バスストップ”ってありますね。ハイウェイバスでは基本的にバス停のことをバスストップというんだそう。へえ)

サクッとSA上陸

しまった! 今日は遠足なのに車内で食べるお菓子買い忘れた! とあたふたしているうちに、定刻どおりにバスは発車した。

乗り合わせた人は本当に老若男女という感じで旅行、ビジネス、帰省と目的もまちまちのようだった。席は指定なのだが割合に空いていたので発車してすぐ運転手さんから「自由に移動してくださって結構ですよ」とアナウンスがあった。おお、柔軟なサービス。

やっぱりここでも町のバスっぽさは発揮していて、停車バス名の後に「○○旅館においでの方はこのバス停でお降りください」なんて固定アナウンスが流れたりしていた。

で、なんというか本当にサックリと談合坂SAに行けてしまったのである。発車して1時間ぐらいだっただろうか。例の「高速道路上のバス停」に時刻表どおりに次々と停まりながら(席が反対車線側でバス停の写真録れず!)1時間ちょい、中央道野田尻バス停に着いた。

確かにそのバス停はSAの中にあった。中、というか、一般自動車の後ろにある大型自動車のそのまた後方にちんまりあった。

きたよ! と喜びで駆け出したくなるのをおさえ、駐車場をひっきりなしに出入りする車に気をつけ、右左右確認、右左右確認を繰り返しながらようやくSAの施設までたどり着いた。

SAにいながら、乗ってSAから出る車はないという状況。この気分は毎度不思議だ。

下り線の 談合坂SAをひととおり堪能したら、続いて上り線のSAへ行きましょう。談合坂SAは上下線でやや離れたところにある。今日は遠足である。歩くぞ。

まさかSAにバスが停まるとは
みんなは自家用車で来たのかー。私? 私はバスで
平日にもかかわらずわりと浮かれていたが→

下り線SAでは買い食いも買物も控えて上り線SAに備えた!

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