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はっけんの水曜日
 
入っちゃダメっぽいところめぐり

アメリカ大使館に「入っちゃダメですか?」

防衛庁、皇居ときて、次に向かったのはアメリカ大使館だ。
大使館は治外法権なので中に入れたら、アメリカに入国したということになる。
つまり、大使館に「入っちゃダメですか?」ということは、アメリカに「入っちゃダメですか?」ということだ。
アメリカ合衆国は「ダメですか?」で入れちゃう国ではないような気がするが、とにかく行ってみよう。


目指すはアメリカ大使館だ

 

ぴりぴりした雰囲気だ

地下鉄を降り、アメリカ大使館に向かって歩くが、大使館が近づくにつれて、周囲の雰囲気がぴりぴりとした、緊迫した感じになってくる。
街のあちこちに警察官が立っており、 赤い三角コーンや、バリケードがたくさん置いてある。


おまわりさんがたくさんいる

 

大使館に到着

物々しい警備の中を歩いて、アメリカ大使館の前に到着した。
周囲はしんと静かで、雑談すら許されないような空気が漂っている。
今まで行った、防衛庁や皇居とは明らかに異なる雰囲気だ。
無言の威圧感が重々しい。


アメリカ大使館だ

 

やっぱまずいんじゃないか

とりあえず、「入っちゃダメですか?」って聞く前に、大使館の周りの写真を撮影しておくことにした。
「入っちゃダメですか?」って聞いて、もし怒られたらすぐに帰らなくちゃ行けなさそうなので、 あらかじめ写真を押さえておかないといけないな、と思ったのである。


大きなパラボラアンテナ。本土との交信用か
これでもかっていうくらいの車止め

また警戒されている

 

あ、怒られた

ボクが大使館の周りで写真を撮影していると、後ろの方から声が聞こえた。
「そこそこ!そこはだめですよ!」
おどろいて振り向くと、今回写真の撮影のため同行してもらっていた友人が、警察官に何か言われている。
これはまずい。
ボクは、このまま友人を置いて逃げようと思った。


やばい、逃げなくちゃ

 

交通マナーを注意された

さすがに逃げるわけにも行かないので(今後、記事の写真撮影をお願いできなくなるため)、ボクも友人のところに近づいていくと、警察官は
「きちんと横断歩道を渡ってくださいね」
と友人をとがめていた。
友人は、撮影に夢中になるあまり、ついうっかりと車道を横断してしまったのだった。
びっくりした。
取材しているのを怒られたのではないらしい。
皆さんも、交通ルールは守ろう。

しかし、直接取材を怒られたのではないのだけれども、周囲のぴりぴりした雰囲気はなおいっそう強くなってしまった。
完全に、あからさまに警戒されているのである、我々は。


あの中で聞いてみてください。たぶんダメだと思うけど

 

ちゃんと聞いてみた

もうこのまんま帰っちゃって、「入っちゃダメですか?」って聞いてきたことにしようかと思うくらいの緊迫感が漂っているけれども、帰ってしまったら負け犬だ。

でも、これ以上怒られたくはないし、どうしようかなと迷っていたのだが、先ほど友人を注意した警察官が、
「大使館にご用だったらこちらへどうぞ、さあ、どうぞ。」
と、我々を門のところまで案内してくれた。
要するに、うろうろしてんなよってことだと思う。


しかたがないので案内されるままアメリカ大使館正門のところへ。

意を決して、門のところに立っているおまわりさんに、
「すいません、こちら大使館の中には入ってはいけないんですよね?」
と聞いた。

「ええ、入れないと思いますよ。詳しいことはそちらの建物で聞いてみてください。」
意外に優しいものごしで答えてくれたので、では、と指示された建物の方へとむかった。


大使館の正門のとなりに、ビザの発給業務なんかをするらしい小さな建物が別にある。
そこの中に大使館の守衛さんがいるので、大使館の業務に関してはその守衛さんに聞くように、とのことなのだ。


あの、すいません…

 

要するに、ダメだ

中の守衛さんに話しをうかがったのだが、そういった内容に関しては、大使館に直接アポイントをとってほしいということだった。
入っちゃダメなのか聞くためだけにアポイントが必要とされるほど、アメリカ合衆国の警備体制は万全なのだ。
さすが、アメリカだ。

入っちゃダメっぽいところは、入っちゃダメだ

このあとアメリカ大使館に電話してみたが、英語の人が出たのでうまく伝わらなかった。
防衛庁、皇居、アメリカ大使館の3ヶ所を回ったが(本当はもう2ヶ所くらい回る予定だったが、精神的にそんな余裕はなくなった)、そのいずれも、入っちゃダメっぽいところには入れなかった。
しかし、アメリカ大使館については調べられなかったが、防衛庁と皇居に関しては、きちんと手続きをとれば、一般の人でも入れるということがわかった。
ただ、手続きをとるのって面倒だよね。

きょうは疲れちゃった

 

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