人間のみなさん、どうもありがとう。
人間のおうちの人の、
「ああーあ、みんな飛んでいっちゃったー」
って声が下からした。ボクは空の上からじーっと見ていた。
「あれかな?あれかな」
「尾っぽが短いからきっとアレだね」
って、気付いてくれなかった。ボクは見分けがつかないくらい、おとうさんおかあさんみたいに大きくなったんだと思います。あと、高く飛びすぎて、人間には見えないのだと思います。
「もうここに帰ってこないの?ツバメいなくなっちゃうの?」
って、小さいトモ君って男の子が、少し泣きそうになっていました。おかあさんが、「また来年きてくれるからねー」って言ったら、がんばって泣くのをやめました。
でもボクは、おうちの人も、ちょっと怖かったけどおっきい二匹の犬も、みんなすぐ見つけることができる。高い空の上からでもすぐわかる。 きっと、遠いところに行っても、忘れないで、ぜったい覚えていて、また来年もこのおうちに帰ってきて巣を作りたいです。
おうちのおじいちゃんが、下に落ちたフンのそうじをしてくれていました。
みなさん、今までどうもありがとうございました。 |