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ちしきの金曜日
 
父のダジャレを書き留める・花の写真

●がまんの限界へと向かって

  まず、ここまで読み進めてこられた方に感謝の言葉を申し上げたい。本当にありがとうございます。

 ドキュメンタリータッチでお送りしている今回の記事、ダジャレという細かいパンチを食らい続けて、どう評価していいかわからなくなってきている。もしかしたらおもしろいのだろうか。

 ハイキング後も、母から淡々とメールが送られてくる。


【状況】

近所の子供たちのボール遊びで、サッカーボールがたびたびに庭に飛び込んでくることを話していて
「いつか庭のを折られるんじゃないか心配だわ」
「それははなはだ心配だね」

ピンクのバラの花言葉は「しとやか」


 もう慣れてきただろう。いちいち腹を立てていても仕方がないだろう。

 そう思えている方は、この記事を通して、がまん強さが3くらい上がっていると思う。ダジャレに生産性はないと思っていたが、そうした精神的な修練になっているのなら意義も見出せると思う。

 まあ、上記ののダジャレは意味がわかるからいいとしよう。難しくなってくるのはこのあとだ。


【状況】

紅茶を飲みながら
こうりゃうまい!」
「……」
紅茶うまい!」


ありふれた花の美しさを忘れたくない

【状況】

茶碗を洗いながらビリビリと汚らしい音を立てて屁を放つ父
「ビリビリと汚いわね」
「ビリビリと鳴るおならでお尻が破れた。へー
「……」
茶碗ちゃわーんと洗ってるからね」

漢字で書くと「紫陽花」

 もう、それをダジャレと言っていいのかどうかわからない。単に意味不明のたわごとのようにも聞こえる。

 ただ、父は聞いている側が反応を示さないと、ダジャレになっているらしい部分を強調して繰り返し言うという行動をとってくる。それゆえ強制的に「ああ、ダジャレなんだな」ということがわからされてしまうのだ。

 母のメールには「本当にこんなのでいいのでしょうか」と書き添えられている。答は私にも見えない。

花の写真も尽きてきた

●答えは光のかなたに

  聞くたびに舌打ちしてきた父のダジャレ。それを書き留めることで、何かが浮かび上がってこないか。意義のあるデータベースになりはしないか。

 そんな期待をもって行った今回の試みだが、今のところ成果と呼ぶべきものは見えてこない。

 そしてたぶん、これ以上続けても同じだと思う。

 不毛を重ねたところで、それは不毛にしかならない。そういう当たり前のことに気づきつつ、ダジャレをタイプしながら笑っている自分がいたのも事実。どういうことなんだろう。

 受け手を慮ることのない父のダジャレ。何かをあきらめるとき、僕らにできることは笑うことだけなのかもしれない。


 

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