トロッコで逝く

階段を下りてそのまま炭鉱内に入っていくのかと思ったら、いったん外に出て写真のようなところにやって来た。
これが炭鉱入り口だ。

これに乗って炭鉱に入っていく。
おおおお〜。インディ・ジョーンズのようだ。

トロッコは思いのほか天井が低かった。
私の高過ぎる座高に対して、それはあまりにも低い。
身を屈めて乗り込んだ。かなり狭い。

いよいよ出発である。
が、その前に走行中は音がうるさいから耳栓を着用するよう指示が出る。耳栓はヘルメットの後ろにぶらさがっている。

耳栓の紐を手で探るが、ヘルメットの紐やらヘッドライトの電源コードやらいろいろあってなかなか見つからない。モタモタしてたら隣のかたが手伝ってくれた。
そうこうするうちにトロッコ発進。

トロッコは後ろ向きに動き出した。
この意表を突く感じとドキドキ感はジェットコースターで上に登っていく時と似てる。と思った。

揺られているうちに、おしっこがしたくなってきた。
振動が股間を刺激するせいか？それともさきほどの説明で
「坑内にはトイレはありません。」
と言われたプレッシャーからか？
そう、この先、坑内にトイレはないのだ。

そういえば昔スキーに行った時、ゴンドラに乗って頂上に行くと、なぜかよくウンコをしたくなった。気圧のせいなんだろうか。せっかく着たスキーウェアを脱いでトイレに行くのはとても大変で、スキーのブーツが邪魔でなかなか服が脱げないことなどを思い出した。

トロッコに揺られながら私が考えていたのは、そんなことだった。そしてどんどん地下に向って潜って行く。

そういえば、普段なら昼メシを食べたあとはいつも３０分くらいパソコンの前でうつらうつらしてるのだ。それが今日はトロッコに揺られて地下に潜ろうとしている。大丈夫だろうか？

というわけで、いろいろ不安を感じながら、
後ろ向きに進んで行ったのであった。