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特集


ひらめきの月曜日
 
食べ物で夏気分!

最後の砦、スイカを求めて

大抵のものは季節を問わずに食べられる世の中だ。現にかき氷もそうめんも冷やし中華も食べられた。予想通り、スイカもあっさり近所のスーパーで見つかった。が。


乱切りじゃ雰囲気出ないよなあ

うーん。パックじゃ余りにも雰囲気がない。やっぱりみんなで食べる夏のスイカは、丸のままじゃなきゃロマンが無い。デパートに行ってみるとさすがに売ってはいる。


高っ! しかも小さい…

ご丁寧にツルまでちゃんと付いている。スイカ、冬ともなると高級品扱いである。年賀として箱に入れて贈る人が多いのだそうだ。夏はあんなにやんちゃなスイカが、すっかりブルジョワな食べ物になっている。

うー! これではまだ違う! 私の求めているスイカは、包丁でざくっと切れ目を入れたら後は手で割るぐらい大きくて、庶民的な夏のスイカだ。

 

ヨン様のスイカ、ゲットしました

ほとんどあきらめの境地に入った頃、そんな私の理想のスイカを、全くノーマークだった商店街の八百屋で発見した。


これだ!

場所は高田馬場のさかえ通り商店街。青果加藤商店さん。熊本産だという大きなスイカが並んでいる。……? ん? スイカに何か書いてありますが、これは? 「年賀 ヨン様」? 「年賀 細木先生」?

「あー、これね。人気芸能人をのしに書いてるの」
出てきた女将さんたちによると、日替わりで青果加藤商店独自の人気タレントのランキングを張り出し、年賀ののしに有名人の名前を書いて売っているのだという。


めがねの博物館。
……へ、へえ

「面白いでしょ、何か目だったことして宣伝しようと思ってね」
--はあ…、ええと、あの、スイカください。
「じゃあ、このヨン様ののしが付いてるやつ持ってきなよ」
--…わあ…

ただ、私はスイカが欲しいだけなのに、とんだ八百屋を発掘してしまった。因みにこちらでは1年中大きなスイカを売っているそう。尚、芸能人ののしをつけるのはお年賀期間だけだそうです。

 

みんなで味わおう、夏気分!

というわけで、なんだか脱線しましたが、とにかく夏の味、スイカをゲットした。あとは、大勢で食べればいい。

デイリーポータルZの年賀状発送作業で集まっている皆さんに差し入れることにした。おーいみんな! 夏を連れてきたぞーう!


夏、持ってきたよー

「へえー、スイカですかー」
宛名書きや版画刷り(年賀状についての詳細は特集「年賀状送ります」をご覧下さい)で忙しい皆さんはそれほど興味がなさそうだ。

それじゃあ、これでどうだ!


じゃーん、ざくざくっと切りました。夏、全開!

せっかくなので、夏気分を盛り上げるため、皆さん半袖になっていただいて、外で食べることにした。

時刻は夕方。夏だったらそろそろ始まる野球のナイトゲームを横目に縁側で種を飛ばしながらスイカにかぶりつく時間。ほらっほらっ、ね、夏みたい! それではみなさん、豪快にかぶりついて下さい。


いやー、今日も暑いなー、スイカがうめえや

……やっぱ寒い

「あの、古賀さん、すいません、寒いんですが…」
ええと、私も寒いです。じゃあ、暖房のきいた部屋の中で食べましょうか、年賀状書きながら。って、これじゃやっぱり冬じゃん…。

結論、食べ物だけで夏の気分にひたろうというのは無理です。ああ、早くこないかなー、夏!

かき氷や冷やし中華、そうめん。夏に食べるものをあえて冬に出すというのは店が強気な証拠なのだろう。どこもかなりハイレベルな味わい。夏気分を味わうつもりが料理そのものをすっかり味わってしまった。

スイカも甘くてとっても美味しかった。暖かい部屋の中で食べると、何か変な気分だ。モロに夏気分、というよりも頭のチューニングがうまくいかないような感じ。やっぱり夏のものは夏に食べるのが一番いいんですねえ。

ちなみに冷やし中華の元祖は、今回訪れた店のほかに仙台の店という説も有力だ。現地では冬でも普通に冷やし中華を食べるらしい。ぜひとも冬のうちに行ってみたいものだが、冬の仙台は寒いだろうなあ…。

後日、通りかかった駅地下道では水着の催事が行われていた。あらー


 

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