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フェティッシュの火曜日
 
目隠しして連れてって

3本目 石川が大北を連れていく

池袋駅→→→???


慣れてきて背筋も伸びてきた。「連れてかれてるけどおれはこんなに背筋を伸ばせますよー」という誇示のためにピンとしてたのだが、今考えるとこれは酔っ払いの思考に似ている。

おれ今、女性に手を引かれてる

信頼すると何も怖くなくなる

さあどんなところに連れてってくれるんだろう?歩みに不安もなく、電車もらくらく乗れる。前回と違ってリズムがある音楽で足取りも軽い。手を引いてってくれてる人の指が細いなあ。あれ?もしかしたら石川じゃない!?あ、吉田か!?そうか、カメラの扱いに慣れている石川がカメラ役か?とすると今の僕は女の子に手を引いてってもらってるのか?ああ、だめだ、吉田、あんたあ既婚者じゃないか、それなのに、今の、これはもう、これじゃあまるで、デートじゃないか。旦那さん違うんです違うんです、こういう企画なんです、くらいまでは本当に思った。

→思い込みは確かめようがないので永遠に続く


「ふがー。」唐突に何かを食わされる

「スィートポテト?」の答えに手のひらに「×」印を書かれる

あ、何かすっごいおいもさんみたいなのが‥‥

口に何かが当たってふがー?と思って口を空けるとおいもさんがもりもりもりっと口に入ってきた。スィートポテト?と声に出すと、右手に「×」と指の感触。何だろう?と、もっちゃりおいもさんを食んでいるのだがどう考えてもやっぱりスィートポテトで納得がいかない。

正解がいつまでたっても分からないので最終的には、まあおいしいからいっか、とおバカさんの思考になっていた。頭ん中がゆるゆるであった。

→急激に頭が悪くなったりする


こういう友達がいたらやだな

歩いているのに夢みたい

もう信頼しきっていたので、どれだけ進んでも大丈夫だ、と普通の速度で歩いた。電車の乗り降りも改札の通過も階段の手すりも普通にこなせて普通にできる。そしてそれはすべて夢の中のような気分で行われた。現実なのに現実感がないのだ。

いやー、おもしろい、色んな方面に申し訳ないが、おもしろいとしか言いようがないのだ。

→移動時間はふわふわした夢の中のよう


ふわ〜っと、目覚めの気分

「どこ〜!!?」(目隠しとって第1声)「だれ〜!!?」(こっち見て笑ってたおっちゃんに第2声)

何でかやっぱり笑いが止まらなくなる

もう、悪いところが一つもない

あ!交差点のど真ん中!都会!なんかただの都会!タクシーのおっちゃんが笑ってる!だれ!?あんただれー!?

目隠しをとるとクドカンが書く阿部サダヲの台詞みたいな勢いで思考が次々浮かんで、気づいたらまたもゲラゲラゲラ〜である。タクシーのおっちゃんが誰であろうがそんなにおもしろくもないはずなのに。

興奮した。アドレナリンを実感した。場所は大手町の交差点そばの中央分離帯。ここが怖いらしい、とこの記事を見て決めたらしい。でもどこであっても最高。


4本目 大北が石川を連れていく

大手町駅→→→知らないオフィスで仕事してる状況に


会社の前にこんな人いたらいやだなあ

知らない会社につれていく

もう慣れたので、移動部分は端折って(目隠しされた石川は芋まんじゅうを食わせるたびに「うまい!」と大声出して、隣のサラリーマンをびっくりさせてました)五反田のオフィスに到着。知り合いの会社に協力のお願いをしていたのだ。

ここで「目を開けたら知らない会社で仕事している」という状況を体験させる。これこそほんとの異世界というものじゃないだろうか。

→連れて行く先は場所じゃなくて状況でも楽しめる


席に座らされ、後にまたも「美容院かと思った」という感想を残した石川。彼の過去に美容院で何か大きな思い出(でかいパーマをあてたとか)でもあったのだろうか。

社員さんに頼み込み、目隠しオープンと同時に社内ムードの演出を。石川の「はい!?」に戸惑いが表れています。

「今、この世に生まれてきた感じ」 石川さんの感想

 予想に反して知らない場所で知らない女性に突然仕事の説明をされたとき、すっかり面食らって頭が真っ白になってしまった。

 もちろんついさっきまで目隠しして歩いてきたのは覚えているのだけど、あまりの出来事にそんな記憶は全部頭の隅っこに追いやられてしまって、自分がなぜここにいるのだかすらよくわからなくなってしまった。ただ、ここはどこだ、どこだ…ということばかり頭の中でぐるぐる考えていた。

  あの驚きを何かにたとえるとしたら「今、この世に生まれてきた」感じだと思う。それまでの記憶はすっぱりどっかに行ってしまって、ただ目の前に未知の現実だけがある。頭を支配するのはとまどい。ショッキングな出来事ではあったが、同時に今まで体験したことのないフレッシュな体験だった。

終了後、興奮冷めやらぬ石川はビデオを不思議そうな顔して見ていた。

ふとんの中→目覚め→夢→現実→哄笑

移動中は眠れなくてふとんの中でもんもんと考えてる状態に似ている。目を開けた瞬間はまさに目覚め。当然起きていたわけだからすっきりした目覚めで「もう、朝か‥‥。」とドラマのようにキザなきもち良さを味わえる。(思いっきり昼だけど)

そして眼前に広がるお墓なり60階なりの異世界。これがなぜかまた夢のような感覚。ややこしいのだけど、さっきは目覚めといったものがすぐにまた夢を見ている感覚になる。

ここはどこだろう?と状況を飲み込んでいくと夢から現実へとグラデーションを描いて、現実に着地したときには笑いが止まらなくなる。それも黄金の哄笑である。

おもしろい。残念なことに本当におもしろい。なんで残念かといえばおすすめしたくないからだ。このおもしろさは何か危険な匂いがするのである。

※まねしないでください!


 
 
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