近ごろ食物の安全性や信頼性などの理由により、農作物に生産者が写ったシールが貼られているものがある。大抵「私が作りました」と書いてる。
それは大変良いことだと思うが、シールというのが気になる。簡単に貼って剥がせるものなのだから、自分が写っているシール作って貼っちゃえば、それだけで自分が生産者に見えてしまうのではないだろうか。
でもそれはそれで面白そうなので自分のシールを貼ってみました。
(text by 小柳健次郎)
エセ生産者シール
まず最初に自分が写った偽の生産者シールを作る。
参考のために各地のスーパーでシールを見て回ったが、大まかな傾向としては、写真の背景は畑で「私が作りました」と書いてあるのがメインストリームのようだ。
とりあえずその点を真似て作ってみた。
いきなり自分の顔が四つもで出てきて申し訳ない。ですが企画の都合上、ずっとこんなのが続きます。どうかお付き合いください。
オラも野菜作ったど
というわけでさっそくシールを貼ってみました。どうぞ私が作った野菜を見てください。
どうだろうか。エビはさすがに無理があるとしても、パセリとみょうがはなかなかそれっぽいと思う。
ただこの生産者の顔色はあまりよくないので食の安全とか信頼でいうと逆効果になりそう。ふだん外に出てないのがバレバレ。
青果物にしか効かない
エビでも分かることだが、このエセ生産者シールの問題点として、野菜以外に貼るとかなり違和感があるというのが揚げられる。
この違和感の主な理由として、写真の背景が畑というのがあるかもしれない。だから畑でとれるものしか合わないのではないか。
そうはいってもチーズ蒸しパン向きの背景というのが分からない。
悪あがきとしてこんなことをやってみた。どこが違うかわかるだろうか。
これならウソはついてない。ウソはついてないが、これだとただの変なシールだ。生産者とかぜんぜん関係ない。
家にあるものだけでは限界があるので、今度は外で使ってみよう。