●コワモテ親孝行
ヨガや野菜ジュースで自分を癒したところで、原点に戻ったよいことをしてみたい。そうだ、今まで意識してしたことはあまりなかったが、両親に親孝行しなくては。コワモテだからこそ家族を大事にしたい。
そういうわけで、父と母に一泊旅行をプレゼントした。
ホテルの部屋にコワモテで現れた私。やはり驚かせてしまっただろうか…。特に母の表情が気になる。
結構衝撃的だったらしく、あわてて今回の試みの趣旨を説明するが、あまりわかってもらえていない様子。話しているうちに、自分でもそもそも趣旨があったのかどうか自信がなくなってくる。
いたたまれなくなって、「まあ、肩でももむよ」と言い出すコワモテ。
普通に気持ちよさそうにしてくれる父。ここでのポイントは、面と向かい合わないので視界からコワモテの息子が消えるということにあると思う。余計なことを気にせず、肩をもまれることだけに集中できるはずだ。
実際、買ってきたおみやげを母に渡したが、目を見て受け取ってくれない。「あ、ありがとう…」という声もこわばっているように聞こえる。
人間の認識は往々にして相対的である分、見た目としていることの落差でプラス度が高まることになるのでは、という期待もあったのだが、全然そんなことはなかった。
●コワモテが真にもたらしたもの
今回の取材を通じて、密かに気がついたことがある。
コワモテだって花を愛でたりソフトクリームを食べたりすることもある。そのときにいつも聞こえてきたのは、周囲にいる人たちの笑い声だった。くすくすと潜めた声もあったし、あからさまなものもあった。
もしかすると、コワモテになってした一番の「いいこと」とは、そんな風に見知らぬ人たちを楽しい気持ちにさせたことではないだろうか。
期せずして世の中に笑いをもたらしていたコワモテ。想定したことではなかったが、もし少しでも社会を明るくことができていたのなら、こんなにうれしいことはないと思う。
立木のポーズのベストショット
●ありのままの自分が一番
「人を外見で判断してはいけない」という言葉を検証しようとした今回の試みだが、全然検証できてない。
かなり早い段階で「これはやってることがおかしいぞ…」ということに気がついてはいたのだが、心の中で曖昧にしたままヨガや肩もみをしてしまった。
特に親孝行は変にびっくりさせるのはあまりよくないので、普通の格好でする方がいいと思います。