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土曜ワイド工場
 
理想の地下歩道を求めて


■クルマ社会の地下道問題

一方、地下は地下なんだけどこれはちょっと、というものもある。それは地下「歩道」ではなく地下「車道」だ。


線路をくくるため確かに坂を下って地下にもぐる道ではあるのだが。


これもまたあまり好みではない。確かに坂を下って線路をくぐり、また上がっていく「地下道」には違いないのだが、車のためのものとなるととたんにダンジョン度が下がる。ロールプレイングゲームに自動車は出てこない、という事実もさることながら、やはりここには「閉塞感」が足りないのだと思われる。自動車が往復するためとなればそれなりの道幅が必要とされる。結果「地下歩道」にあるあの甘美な狭さがなくなってしまうのだ。あと、写真撮るのが怖い。轢かれそう。


たとえばこんな感じの「地下車道」。




意を決して車道へ飛び出しパチリとワンショット


上は車に轢かれるの覚悟で撮影した一枚。こうして見るとなかなか良いが、これはもはや「地下道」というより「トンネル」だ。やはり地下道は歩道に限る。

■歩車分離のありかた

そんなブロードバンドな地下車道だが、車道の横に分離した歩道を設けている場合は期待していい。


車道の横に独立した地下歩道。期待に胸が高まる。




誘蛾灯に引き寄せられるがごとく、地下歩道のあかりに誘われるぼく。




ミニマリズム地下歩道とも言うべきアトモスフィア。


すばらしい。荒廃ぶりもそこそこで長さもそこそこだが、充分な閉塞感がエクセレントである。よく見るとゆったりと湾曲した造形も心憎い。


こちらも「いける」匂いがする。




すばらしいダンジョン感。


期待通りの地下歩道だ。長さ、狭さ、テクスチャ、いずれも申し分ない。地下歩道の王道「地下王道」と言っても良いだろう。来年の干支が「地下道」だったら年賀状のデザインはこれにしたいぐらいだ。


こちらも同様の歩車分離地下道だが…




柵を設けただけのおざなりな分離っぷり。いただけない。もっともっと狭くしていただきたい。



 

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