ルールを一部変更

サバイバルパンを買ったさかいやスポーツさんに手まわし充電たまごという道具があった。これは震災で停電になっても手動で携帯電話が充電できるという代物だ。

簡単に言えば自家発電機である。

最初に「電気を使わない一日」と決めたが、手動で発電した電気に限りＯＫということにしよう。

なぜなら今日はデイリーポータルＺの会議があって、webマスターの林さんにどうしても電話しておかなくてはいけないからだ。

さっそくさかいやスポーツさんに電話して取材のお願いを申し込んでみる。結果、自社の広告になるんだったら企画に協力しましょう、というふところの深い返事をいただけた。

さっそく神保町に向かった（自転車で）。携帯に充電するだけのために。

携帯電話のある生活はすばらしい。

１分間まわすと３分間の通話、もしくは９０分間の待ち受けに相当する電力が充電できる。

今日はじめて開いた携帯。何時間ぶりかなのになんだか懐かしい気分だった。

このとき書いたメモには

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今まで数々のデイリーポータルＺの取材に一緒についてきてくれた携帯電話が復活してくれた。本当にうれしい。
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という一文があった。携帯電話という無機物が擬人化されているが、ともあれ携帯電話が充電できたのがうれしいかったのだ、このときの僕は。

さっそく林さんに電話してみる。

梅田「あ、梅田です。今日はデイリーの会議ですよね」
林「お疲れ様です。そうそう、今日は会議だよ。梅田君は会議に遅刻することが多いから今回は早く来てね」
梅田「はい、すみません。今日は早く行きますよ」

何気ない電話だが電話ができる喜びを存分にかみしめた僕はデイリーポータルＺの会議場へ向かった（自転車で）。

梅田「おはようございます、あれ？」
三土さん「あ、おはようございます。梅田さん、会議もう終わっちゃいましたよ」
林さん「梅田君、遅刻しないって言ったじゃん。もう会議終わりだよ」
梅田「す、すみません」

本日２度目の遅刻だ。時計が使えない今の僕は本当に時間にルーズだ。と、書いて自分は時計があってもいつもルーズだということに気づいた。僕にとっては時計はあってもなくても同じ結果なのかもしれない。
そう思うとなんだか２倍憂鬱な気分になった。

寒い。
暗い。
怖い。
電気が恋しい。

とりあえずろうそくをちゃぶ台の上で燃やしてみた。

ろうそくをテーブルに置いたらなんかこじゃれたダイニングみたいになった。

灯りさえあれば、わりと平気かも。さっそく夜ご飯の袋ラーメンを食べることにした。このままいけば袋ラーメンがダイニングで食べる小粋な料理に写るんじゃないか。

でもやっぱりラーメンは小粋には写らなかった。なんか何食ってるのかわかんない。

でも、ラーメンはやっぱりラーメンだった。おいしい。

今日は自転車移動が多くてもう疲れた。電気がないとやることもない。もう寝よう。