都電貸してくださーいーな
山崎さんが向かったのは荒川車庫の隣にある荒川電車営業所だった。なるほど、ここで貸し出し手続きをするわけですな。それにしても、スタッフ3人一緒に来なくて大丈夫なのだろうか? なんか、こう、関係者と運転手さんの顔合わせとかしないのか。
やや遅れて私が営業所へつくと、山崎さんは既に手続きを終えたあとだった。早っ! ものの5分も営業所にいない。
「え、え、今なにやってたんですか?」今日は都電貸切の現場を目撃するためにやってきたのだ。いきなり重要なシーンを見逃したんじゃないか。慌てて聞くと山崎さんは「や、普通にお金払ってましたよ」という。
わりあいカジュアルな貸切の実際
実際、当日の手続きは予約の発車時間1時間前に電話連絡して確認すると、あとは現場で精算して貸切の書類にサインをするだけだそうだ。
予約は電話で可能だそうで(CCCは人を集めるイベントのため、一応出向いて企画の概要を説明している)金額も気軽なら手続きも割合にカジュアルな様子。
時間帯はラッシュ時と早朝、深夜以外なら対応してくれるらしく、しかも! 車両は現在走っている7000型、7500型、8500型と3タイプから検査中などでなければ自由に選べるのだそうだ。うおーー。さらにラッピング車か普通車かや雨天決行か中止かなども選択可能。すばらしき柔軟対応である。
「ただ、毎月4のつく日は貸切れないんです」と、あとで天野さんに聞いた。なんでですか?「巣鴨のとげぬき地蔵の縁日があって混むから」なるほど……。年末年始とお彼岸や桜の季節も混雑が予想されるためNG。地元への密着感、なみなみなりませんな。
そんなわけでサックリ貸し賃精算も完了。
「車両はこちらにご用意できてますんで、どうぞー」営業所の担当の方が車庫へ案内してくれた。
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