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特集


ひらめきの月曜日
 
浜松は餃子の街だった

餃子が来るまで1本飲み干しそうな勢い

なにはなくとも、まずはビール

この日は雨模様で気温が高く、ものすごく蒸す日だった。…いや、それでなくても餃子を食べる時にビールは欠かせない。

ビールでひと心地着いてから「静岡は餃子が名物です」的なコメントが貼られてないかと店内を見回してみたが、なにもない。

ここは、ごくごく普通の、家庭的な中華料理屋さんのようだ。


なぜか、おしんこが時価でした
辞典や薬が並ぶ棚。溢れる人んち感

まるで家の近所の店にいるかのような感覚に陥りながら、餃子が来るのを待つ。遠くまで来たことを実感するのは、お店の人やお客さんが話す静岡弁だけだ。

──静岡と餃子。その因果関係について、あーだこーだと憶測を交えながらコソコソと話しているうちに、餃子が来た。


わりと大きめなものの、見た目はあくまで普通
ニンニクがゴロゴロしてます

まずはひとくち。…うん、ウマイ。ニンニクが効いていて、とても食べごたえのある餃子だ。あっというまに食べ切ってしまい、続けて水餃子と2本目のビールを注文。


ラーメンどんぶりにドーンと盛られてきました
こちらもうまい

とてもおいしい餃子だったが「これが静岡の餃子なのか!」と言えるような、特徴らしきものは見つけられなかった。ついでに梶原しげる氏のサインも見当たらなかった。

 

静岡から浜松へは、約70分ほどで着きます

いざ、浜松へ

各駅停車に乗り込んで、さっそく本来の目的地・浜松へと向かった。

「しかし、なんで浜松で餃子なんだろう」
「その情報、本当なんですか」
「え? …うーん」
「地元は盛り上がってないようですよ」

そうなのだ。浜松駅に着いたものの、やはり出迎えてくれるのは、まずはウナギなのだ。


駅の構内はうなぎ屋だらけ
帰りに買って帰ろう

ウナギも大好きだが、今回はとにかく餃子だ。さっそく地図を片手に餃子屋を回ることにしたのだが、ここで私たちは、思いがけない問題にブチ当たることとなった。

どの店も、軒並み「なか休み」中だったのだ。…それはもう、ここはイタリアか?ってほどに。


だいたい2時〜5時頃まではやってません
目の前に店はあれど、食べられず

…どうしよう。浜松には日帰りのつもりで来ている。夜になってからしか食べられないとなると、たくさんの店を回ることは難しい。

ここでIさんが「さっき駅前で開いている店を見た」と言うので、持参したリストには載ってない店だったが、行ってみることにした。

 

浜松餃子の秘密

店の前には外国語の貼り紙があった。そういえば、さっきの電車に日系の方がたくさん乗っていたことを思い出す。


これは何語だろうか
まずは焼き餃子とビールを

ここの餃子もおいしい。さらにこの店にはいろんな種類がある。どうせここを出ても、他に開いている店などないのだ。しばらくここに落ち着こう。ビールもどんどん飲もう。


揚げ餃子。ものすごくうまい
胡麻ダレのかかった水餃子

餃子はものすごくうまいが、浜松と餃子の関係は不明なままだ。そこで、思い切ってお店の方に話を聞いてみることにした。分からないことは聞くに限る。

「あのー、浜松は餃子が有名なんですか?」
「有名っていうか、餃子の消費量が日本一だから。宇都宮に抜かれたけど、こないだ市町村合併で人口が増えたから、また抜き返すでしょ」
…なんと、そんな理由だったとは。ウナギという大看板の陰で、地元の方はせっせと餃子を食べていたのだ。意外だった。

浜松餃子の真実が分かり、安心しながら店でくつろいでいるうちに5時が近づいてきた。さあ、いよいよ本格的に餃子屋巡りをスタートさせることにしよう。


 

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