通はごはんから食べる
熊 「通はね、ごはんから食べるんですよ」
林 「なんで?」
熊 「カレーかけるとごはんの味がわかんなくなっちゃうじゃないですか(といってごはんだけ食べる)」
林 「どう?」
熊 「うーん、カレーかけないとわかんないですね。」
言ってることが微妙に支離滅裂のようだが、萬カレーを前に興奮しているのだろう。ごはんにルーをかけながら「おー」「おおー」とひとり声を出している。
ハヤシライスみたい・ハンバーグみたい
熊 「緊張しますね…(ぱく)、………ハヤシライスみたい」
林 「え?」
熊 「ハヤシライスみたいですよ」
林 「それ、ほめ言葉?」
熊 「ほめ言葉です。辛くないんですよ。牛肉のうまみが出てて。フォンドボーみたいな感じですね。」
確かに食べてみると肉の濃厚な味がする。お店の人の説明によると、最高級の米沢牛を使い、ステーキ肉ぐらいの大きさの肉が半分になるまで煮込んでいるのだという。
熊 「肉うまいっすね。ステーキとかただ高い肉を入れたんじゃなくて、カレーに入っている肉のすごく美味しいやつ、という感じです」
林 「ふわふわだ」
熊 「うん、ハンバーグみたい」
さっきからハヤシライスとかハンバーグとか、味に関するボキャブラリーが貧相な気がするが、庶民派カレーマニアなのだと思っていただければ幸いである。
熊 「ニンジンおいしい。♪ニンジンニンジン」
肉以外の具はニンジンぐらいしか見あたらない。ほかの食材はすべて溶けているのだろう。
熊 「コース料理じゃなくて、本気でカレーだけで1万円というのがすごいですよね」
林 「そういえばそうだ。」
熊 「たぶんこれぐらいで1000円ですよ(と言ってご飯とカレーをすこし分ける)。」
林 「ココイチ(CoCo壱番屋)だ」
熊 「ココイチより高いです」
カレー好きなんじゃなくて、ただのココイチ好きなのかもしれない。僕ら。
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