演奏より効果音に近いかもしれない
調律といっても、どこまで可能なのかわからない。ましてや、鳴らし方もよくわからないものばかりだ。そう、満足な説明書きなどないものがほとんど。「遊んで覚えろ!体感しろ!」との、子供たちへの静かなるメッセージなのか。
これは・・・!この間抜けな造型、(文字通り)スキだらけの筐体にもかかわらず、どこに出しても認められそうな音が出る。水を入れても最初のうちは「スヒー、スヒー」と摩擦音のような音しか出なかったのだが、思い切って吹くといい音が出た。
しかしなんとか音階のあるものを中心にすえたい。フエラムネに期待をしていたのだが・・・
穴を指で押さえたりいろいろやってみたが、あまり結果は芳しくなかった。
気を取り直し、約束された楽器に手を出す。初めから音階の設定されているものだ。
?なぜうまく鳴らないんだろう。つれづれに中のラムネを全部取り出し吹いてみたら、そのときはうまく1オクターブ再現できた。しかし時間の経過と共に、元に戻ってしまった。デリケートすぎる。お前テルミン気取りか。
次は問題の毛笛。風船をふくらましてから口を放すと、風船の空気が出て行くとき、ストローとの接合部の中にある弁の作用で音が鳴る、というものだ。毛笛ひとつをこんなに詳しく説明することになるとは思わなかった。
最後はこれ。名前がわからず、「ケーナ、ケーナ」と呼んでしまっていたが、正しくは「サンポーニャ」にあたるものではないだろうか。ケーナと同じく、南米フォルクローレで目にすることの多い楽器だ。違っていたらすみません。
これもリコーダーと同じく、中にラムネがつまっている。でもそのまま吹いてもそこそこ音階は再現できた。逆に中身を出してしまうとどこから手をつけていいかわからないほど狂ってしまった。手探りで中身を増減させて微調整を試みる。
・・・。多少調子が合ってきたと思うのですが、いかがでしょうか。その後、演奏までの間にも調子がずれていき、大変手間取った。子供らもこんなに苦労しながら遊んでるんだろうか。
幼い心にインパクトを与え続ける駄菓子。中でも「音」という感覚に直接訴える、インスト系駄菓子。それらでピープーと奏でた記憶が、やがて彼らを偉大な音楽家へと導いていく。たぶん。
さて、このときの様子は後日、ポッドキャスティングの番組として編集しお届けいたします。メディアミックスな試み(ちょっと違う)。今週中にアップいたしますので剋目して待て!いや、お待ちください。
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