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まさに「おしゃれ染め」と呼ぶにふさわしい色合い |
都心回帰で高層のタワー型マンション需要が活況の都市圏住宅市場だが、まだまだ「庭付き一戸建て」へのあこがれは強い。
多少通勤に時間がかかったとしても、定年後までのローンで手に入れたとしても、庭付き一戸建てを自分のものにしたならばその人は勝ち組と言っていいだろう。
そんな人生の勲章、庭付き一戸建て。そしてそれをビビッドに彩ることで、さらなる勝ち組感の昂進を実現している例が多くあることを皆さんご存知だろうか。いわゆる「おしゃれ染めハウス」と呼ばれるものだ。呼ばれるもの、って言ってもいまぼくが名づけたんですけど。
ただ、ほんとに「勝ち組アピール」のためかどうかは知らない。もしかしたら風水かもしれない。
どうして人は自らの家をカラフルにしてしまうのか。今回は郊外に咲く可憐な花、「おしゃれ染めハウス」を収集・分類・分析することで、その深層心理に深く切り込んで行こうと思う。うそです。思いません。
なお、筆者は心底素敵なカラーリングだと思って「おしゃれ染めハウス」と名づけ(筆者がこれらの家々をいかに素敵だと思っているかが遺憾なく伝わるネーミングだと自負している)、レポートする所存だが、それでもあるいは読者のなかには気を悪くする方もいらっしゃるかもしれない。しかしそこは30代にしてパラサイトシングルまっしぐらの負け組の男が言うことだ。どうかご寛容に。
(text by 大山 顕)
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