デイリーポータルZロゴ
このサイトについて

特集


ひらめきの月曜日
 
3世代肉じゃが、しょっぱさ比べ

肉じゃがの味の濃さ、数値化

ここに、祖母、母、子供達、3世代の肉じゃがが揃った。調味料も具も調理法も少しずつ違う品々を、味わいは無視し、その濃さのみ冷静に見極めたい。

計測にあたり、Webマスターであり計測器マニアである林さんに塩分濃度計と糖度計をお借りした。


突っ込んで計る。塩分濃度計

塩分濃度計は、肉じゃがの中心部にグサリと刺して計った。煮汁の部分はさすがに塩分濃度も高く、味のしみていないジャガイモの中心部は低い。今回は、何カ所かで計測して、その反応値の平均をとった。


玉ねぎを乗せて計る。糖度計

糖度計は液体を計るように作られていた。煮汁はすっかり飛んでいる肉じゃがも多数エントリーされていることから、やや強引ながら玉ねぎを乗せて計った(玉ねぎの入っていない肉じゃがは適宜別の具を乗せ測定しました)。

さらに参考として、市販の肉じゃがも2軒の総菜店で購入。あわせて測定。


総菜店Aの肉じゃが 総菜店Bの肉じゃが

Aの方は汁気が多く、べちょっとしたタイプ。Bの方は、ホクホクして汁気もほとんど飛んだタイプ。一般的に、店売りの総菜は味が濃いと言われるが、手作りと比べてどうでしょう。

 

測定結果発表!

測定した各人の肉じゃがの濃さは以下の通り。

総菜店A 0.8%、総菜店B 1.0%、祖母 0.8%、母 0.3%、長女 0.6%、次女 0.6%、三女 0.3%

ちょっと分かりにくいので、グラフにしました。

肉じゃが塩分濃度グラフ



塩分濃度計には料理の味の濃さの目安が書いてあった。肉じゃがこそ出ていなかったが、おでんの目安は1.0%、里芋の煮物1.3%、サバと大根の煮物1.7%とある。


それにしてもなんでまたメモリの表示に里芋とサバが選ばれたのか

里芋の煮物が1.3%だと言われる中、0.3%という母と三女の肉じゃがはかなり薄味。さらに祖母の肉じゃが0.8%も特別濃いとは言えそうにない。

続いて糖度。

総菜店A 15.7%、総菜店B 13.8%、祖母 10.6%、母 12.7%、長女 11.7%、次女 15%、三女 10.2%

それではグラフ、どうぞ。

肉じゃが糖度グラフ



糖度計を最初に手にしたとき、計ってみたコーラの糖度は10.0%だった。なんと全ての肉じゃががコーラより甘いことが判明。

そして、塩分濃度とはだいぶ順位に変動が。次女の肉じゃがの甘さが突出した。そして祖母は、下から2番目という意外な結果だ。もしかすると、祖母の煮物は甘くない分しょっぱさが際立つということか?

しかも糖度では私の肉じゃがが祖母のを抜いた。「祖母の料理はしょっぱい」と言っておいて何か申し訳ないような。

結果、我が家の肉じゃがは全体で一般的な肉じゃがと同等もしくは薄目ということが判明。読者の皆様にはお家騒動におつきあいいただき、ありがとうございました。


味の濃さといえば、東北は濃く、関西は薄いという。地域によって、肉じゃがの味の濃さも違うのだろうか。

さらに、味の濃さの他にもう一つ気になったことがある。使う肉だ。私は絶対豚肉を入れたい。西の地域では肉じゃがには牛を入れ、東では豚を入れるという説があるので、関東在住の私が豚を支持するのは当たってる。が、埼玉の実家でも、東京の祖母も使ったのは牛。ん?

今度は各地のお宅の肉じゃがを食べて回ったらどうだろう。おっきな杓文字持って。

実家の炊飯器の注意書き。うちは合宿所か



 

▲トップに戻る 特集記事いちらんへ
 
 



個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.