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特集


はっけんの水曜日
 
ある冬の朝、捨てられた本しらべ

●勉強モノ



大塚:つぎ、教材ですが「貴重品運搬警備」とか、これ、捨てちゃっていいんですかね? マジックのタネを捨ててるようなものでは?
林:きっと、おかんも言ったと思います。
大塚:おかん?
林:「おまえ警備員の本すてていいの?」
「いいんだよ! もう警備員は!」
大塚:……でもよくみると、使いこまれた感じありましたけどね



大塚:これ、ビニールのなぞの小袋は、小学校の前に捨ててあったんですけど。ちょっとこわくて、中は見れなかったんですけど。
林: これは、クッションがついた袋?
大塚:小学校の先生が小脇にかかえるアレかなー?と。
林:それににしてはでかくないですか?
大塚:用途、わからんですねえ。



大塚:これは医大生の捨てた本かなと。
林: 新聞をしっかりとってますね。
大塚:普通ねえ、大学生の一人暮らしとかって、とらないですよね。
林: 一人暮らしじゃなくて、医学生がいる家ですかね?
大塚:にしては、なんか包み方がオカンっぽくない、乱雑でしたよ。
林: うーん、でもこれ、しばったのが医学生だったら嫌ですね。縫い方下手そう。
大塚:あー、じゃ縫わない方面のお医者になってほしいですね。
林: 外科医は器用であってほしいですからね。ゴハンべちょべちょこぼしたりする外科医、やです。
大塚:じゃあ内科で。
林: ならいいです。


●組み合わせにみる家族構成



大塚:これ、『カードライバー』といっしょにしばってあったのが『マイバースデイ』なんですよね。
林: 『マイバースデイ』っておまじない雑誌ですか?
大塚:そうですね、あと占いとか。これ、夫婦ですかねえ。
林: 若夫婦ですかね。
大塚:1人で、おまじないと車が好き、というのはあまり、ありえないかなあと。
林:ちょっと想像つかないですね。
夫婦の共通の話題は……車に貼るお札ですかね?
大塚:占いで吉の方向にドライブとか。
大塚:林さんはむかし、つきあってた女の子とかで「え、この雑誌よんでるのか!」ってヒいたことありますか?
林:ありますよ。『カジノフォーリー』とか。
大塚:え、何の雑誌ですか、それ?
林: お笑い雑誌です。
大塚:へ、へえ……。
私の知り合いは、女の子の家に行ったら、「男優倶楽部」があったのがイヤだったと言っていました。
林:なんすか、それは。
大塚:ツマブキとか、旬の俳優のグラビア雑誌です。女性向けの。
……しかしアレですね、捨てられてる雑誌の束で、家族構成とかわかりますよね



林:これは、マーガレットとジャンプですね。男女の子供のいる、4人家族ですかねえ。
大塚:小学生ですかねえ
林: にぎやかそうな家です。
大塚:新聞ももちろんとってるし。これが個人の捨てた本だったら、ちょっと複雑ですよね。
林: ……ニートですかな。
大塚:林さん、また意味わからないで流行の言葉、つかってるでしょう!

 

●組み合わせにみる元持ち主像




大塚:これとか、いかにも一人暮らしの若い娘が捨てた本ですよね。
林: ピーチジョンは下着カタログですよね?
大塚:そう、『ピーチジョン』は明るくキュートでセクシーな下着ですね。
林: 明るくキュートでセクシーなんですか!
大塚:『mina』はファッション誌の中では、やや保守系じゃないですかねー。
minaとピーチジョンのベン図の中に、女性像がうかびあがってきますねえ。
林: 単純に、うわぎがmina で下着がピーチジョンなのでは?
大塚:そう思うと、やらしいですねー。
林:逆よりはいいです。



大塚:『サンデー』と『ジャンプ』って一緒に買うものなんですか?
林: 買うと思いますよ。
大塚:いや、少年誌のこと分からないので……何歳までが何誌を併読可能なのかなあとか、全然想像つかないんです。
林: 少年漫画誌って、買う人はたくさん買う気がしますよ。大人でも、普通に 『ジャンプ』とか読んでると思います。
大塚:これ、すぐゴミたまりますよね。週3とかで買ってたら、あっというまに山積みですよ。
林:まあねえ。
大塚:そういえばマンガじゃないですけど、こないだ小学生が山手線でとなりにすわって、『昆虫のうんこの本』を熟読していましたよ。いま昆虫ブームなんでしたっけ?
林: 永遠にブームですよね、昆虫は。
大塚:みっしり読み込んでました、8歳くらいだったけど。
昆虫……流行ってるのって、「ムシキング」っていうカードゲームでしたっけ。
林: ええ、ムシキング。ファーブル先生も生きていたら夢中だと思います。
大塚:あー、カードとか大人げない買い方しそうですね。
林:そんなところに力を注いで、昆虫記を書かなかったかもしれない!
大塚:で、まあムシキングはいいんですけど、その様子を見て、子供が本読まないってウソじゃないかなーなんて、ぼんやり思ったんですよねえ。
林:電車のなかで、子供は誇らしげに本を読んでいますよね。
大塚:誇らしげというか、集中度がすごいですよね。「面白いんだろうなー」と羨ましくなってしまいます。



大塚:これ、マガジンとニッセンとかがしばらずおいてあるのをみて……部屋のようすがしのばれました。
林: まあ、だらしなさそうですね。
大塚:意外となーんにもない部屋かも。即捨てる系の。
……でもまあ、やっぱりルーズかな


なんか大判の本がいろいろはいっていると思ったら

「婦人公論」と

「スタジオ・ボイス」ボアダムス特集と

カニ!?

大塚:これ、婦人公論とスタボイとカニですよ! なんか、つながりがないんですよね。
林: 美容院とかに置く用なんじゃないですか?
大塚:美容院でカニ?
林:たしかにそれはないですね。
大塚:だってカニ本のキャッチコピー、「儲け知らず!? 原価割れ!? 道楽主人の店」ですよ。
林:自遊人のロゴよりおおきく、カニ。
大塚:カニはすべてを破壊しますよ。ボアダムス聴きながらもカニ!
林: 「スタジオボイス」ってどういう人が読む雑誌なんですか?
大塚:んー良く知りませんが、文科系おしゃれピープル……なのでは?
林:この人のなかでせめぎ合ってるのではないでしょうか、カニとボアダムズが。
大塚:怪獣総攻撃って感じですね。
林: おしゃれに生きるか、カニ食べるか……。
大塚:おしゃれとカニって両立するんですかね



 

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