梶原さんは、アルコールにとても弱い体質の人だ。ひと口飲むだけでテンションが変わる。 でも見ると、チェコビールを1本、飲み干していた。 「うっ……大丈夫ですか!?」 「いいんです! 今日は1年に1度の解禁日ですから! それにチェコビールだし!」 彼女はチェコを愛してる。
「と、とりあえず一周回ってみていいですか?」 「じゃあ、それからベリーダンス見に行きましょう!」
陽気になった梶原さんと、ブースを見てまわる。
ふと、ポーランド語ブースを見ると、ウォッカと、
そして世界最強の酒、「スピリタス」も可愛らしいロゴの張り紙で、売っていた。
スピリタス……(詳しくはデイリーポータルバックナンバー「強い酒友の会」をご覧下さい) アルコール度数、96度。以前になめたことがあるが、口にちょっと付けただけで蒸発するという、おっそろしい酒だ。 酒を売ること自体を禁止する大学が多いっていうのに、スピリタスを気軽に売ってる外語祭……すごい。 「他言語を学ぶ際、酒もその国の文化のひとつとしてはずせない!」という解釈なのだろう。 店番をしている女の子に「スピリタス、売れてますかー?」ときくと、 「けっこう売れてます!」と答えられてしまった。
さすがにスピリタスはキツいので、チェリーウォッカのソーダ割りを飲んだ。200円。
甘かった。
「あ、オオツカさん何飲んでるんですかあ〜」 と言いながら、酔った梶原さんが、また何やら食べていた。
「何すか、これ?」 「ポーランドの『ビゴス』っていう料理で、毎年食べてるんです。なんか、懐かしい味するんですよ」 ひと口もらった。酢漬けキャベツと、お肉を煮たもの。確かにウマい。
チェリーウォッカを飲み干して、モンゴルブースの前まで来た。 「馬乳酒」の張り紙を見て、「うおおおおお、飲む!」とよく見たら、
売り切れていた。残念。(ちなみに東京駅地下でも売っているので、興味ある方はそちらでそうぞ)。
ちなみに日本語ブースもあった。 「日本語は、半分が留学生なんですよ」と、梶原さんに教えてもらった。